内容説明
冷戦後の「安全保障」は、一地域あるいは二国間の問題ではなく、よりグローバルな視点で考えない限り、むしろ解決を誤るおそれがあるからである。アジアにおいては特にそうである。本書では、目次のとおり、地域全般にまたがる問題をとり扱ったものと地域内および特定の対外関係を論じたものに分けて、この問題に関する論文を収めた。
目次
第1章 環太平洋リージョナリズムと経済ナショナリズムの相克―アジア・太平洋における経済相互依存体系の重層化と地経学的相互作用をめぐって
第2章 アジア非核地帯の構想―「核」と「非核」の相克
第3章 アメリカの国際戦略と東アジア安全保障戦略
第4章 脱冷戦後のアメリカのアジア戦略
第5章 ASEAN域内の不協和音―その背景と意義
第6章 ポスト冷戦期の日米防衛協力―日米ACSAの締結を事例に
第7章 「信頼構築」から「相互不信」に揺れた日中関係―1992~1995年
第8章 北朝鮮新体制の課題と朝鮮半島情勢
第9章 戦後オーストラリアの外交国防政策の展開
第10章 ロシアのアジア政策