ふしぎ文学館
歪んだ窓

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784882934332
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ショート・ショートの名手、山川方夫傑作集。ショート・ショート36編に加え、巻末には山川方夫・星新一・都筑道夫の座談会を単行本初収録。

著者等紹介

山川方夫[ヤマカワマサオ]
1930(昭和5)年、東京生まれ。本名は嘉巳。ペンネームは、画家であった父の師・鏑木清方と、自身の師事した仏文学者・梅田晴夫から一字ずつ組み合わせた。慶応義塾大学仏文科卒業。戦後の第三次『三田文学』の編集長として、江藤淳、坂上弘、曾野綾子らをデビューさせるかたわら、みずからも創作を発表。57年、長編『日々の死』によって注目され商業誌に進出、60年「十三年」からショートショートも手がける。『海岸公園』『愛のごとく』などでたびたび芥川賞候補となったが、64年には「クリスマスの贈物」では直木賞候補となる。将来を嘱望される65年、交通事故のため34歳で急逝した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

4
ショートショートの名手として知られた作家の掌編集。確かに、アンソロジイで既読の作品も何作かあった。昭和の雰囲気がある懐かしい感じの作品が多いなと思っていたら、60年代の作品がほとんどと知って驚いた。けれども古臭くはなく、ほとんどが水準以上と感じた。落ちらしい落ちで終わる作品よりも、奇妙な味の雰囲気と余韻が残るものが好みな方におすすめ。2012/11/19

まぐりふ

2
多少、時代を感じてしまう作品もあるものの、「待っている女」や大名作「夏の葬列」などの魅力は色褪せない。巻末の都筑道夫、星新一というショート・ショートの巨人たちとの座談会がとても興味深い。都築と山川の意見がなかなか噛み合わないところや、星が沈黙を保ったままなところもスリリング。ショート・ショートは人間を描かなければならない、と主張する都筑道夫が、その一方、星作品との差別化のため、自分の作品はより技巧的で作り物になっている、と自ら分析するくだりに唸った。2015/02/23

2
外套の話「……あなた、あたしを愛していた?」「うん。ぼくなりにね」話は理解できなかったが、この一言が印象的。ぼくなりにという免罪符が狡い。2014/06/09

天津冴子

1
巻末にある星新一氏、都筑道夫氏との対談を読むために借りたのだが、本編は戦後から高度成長辺りの雰囲気がなんとも良かった。ショートショート〜短編くらいの短さは、読む速度を速めてくれる。初見の作家さんなのだが、物語りの心地良いスピードは、知らなくてすみませんでした!と思うほどだったが、あとがきや略歴は最後に読む派なので、それが一番のオチになってしまった。なんてこった。2019/11/26

治雄

1
僕は、星新一さんのショートショートの大ファンで、全集も持っています。星さんレベルの作品が読みたいと思って、色々読んだのですが、なかなか見つけられませんでした。しかし、このショートショート集は、星さんに匹敵する出来、おもしろさだと思いました。作品の方向性は星さんとは違い、文学寄りです。あまり知られていないようなので、ぜひ多くの人に読んでほしいです(集英社文庫『夏の葬列』もおすすめ)。著者は、星新一、都筑道夫とともに、ショートショート御三家と呼ばれていたのですが、残念ながら若くして事故で亡くなったそうです。2013/09/25

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