内容説明
売薬屋・小西屋で丁稚奉公から中番頭にまで出世、来月には入り婿になる幸福絶頂の男・佐助は、新大橋から突然何者かに突き落とされ溺死してしまう。浮かばれず幽霊となった佐助は「お化け相談所」に調査を依頼するのだが…。婚約者からの驚愕の言葉、ライバル・長助の思惑、元恋仲の意外な姿。人間の裏の顔に戸惑いながらも、左助とお駒、鏡四郎が見た真相とは(幽霊足より)。江戸の人情を魅力豊かに描き、新境地を拓いた表題作や、少女を愛する老人のおぞましい執念を描いた「妄執」等。変化自在のあやかし時代小説、全4篇。
著者等紹介
松岡弘一[マツオカコウイチ]
1947年、埼玉県川島町生まれ。各種の職業を経た後、1991年、黒豹小説賞、小説CLUB新人賞、新鷹会の池内祥三文学奨励賞を授賞してデビュー。1997年、日本文芸家クラブ短編賞を受賞。現在までにハードアクション、ミステリー、ホラー、時代ものなど著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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