横溝正史自選集〈2〉獄門島

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横溝正史自選集〈2〉獄門島

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784882933137
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

「おれがかえってやらないと、三人の妹たちが殺される…代わりに獄門島へ行ってくれ」―ニューギニアで共に戦った鬼頭千万太の最後の言葉を胸に、鬼頭家が網元として君臨する獄門島に降り立った金田一耕助。耕助がそこで見たのは、雪枝・月代・花子の三姉妹がいる本家と、志保・儀兵衛が取り仕切る分家とが反目し合う鬼頭家一族の姿だった。やがて千万太の予言どおりに、血も凍る殺人事件が発生…。瀬戸内海の孤島に渦巻く、世にもおぞましい計略に耕助は気づくことができるのか?著者自身『本陣』と並ぶ傑作と自負した、横溝ミステリーの最高峰。

著者等紹介

横溝正史[ヨコミゾセイシ]
1902年、神戸市生まれ。大阪薬専卒。21年、「新青年」に「恐ろしき四月馬鹿」を発表。26年、博文館に入社して「新青年」の名編集長として腕をふるい、江戸川乱歩らとともに日本探偵小説黎明期の中心人物として活躍した。32年、作家専業となった直後、喀血して闘病生活を余儀なくされるが、「鬼火」「真珠郎」などを発表、再起をはたす。戦後はいちはやく本格物に力を入れ、48年、金田一耕助の初登場する「本陣殺人事件」で探偵作家クラブ賞長編賞を受賞した。40年代から50年代にかけて「獄門島」「八つ墓村」「悪魔の手毬唄」など、金田一シリーズを次々と発表、のちに横溝正史ブームを起す。81年、79歳で他界するが、60年間の作家生活の最後まで、新作の構想を練っていた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

吉田あや

76
犬神家の自選集版が素晴らしかったので、「獄門島」も自選集で再読。ニューギニアの地で終戦を迎え、祖国へと帰る復員船で金田一耕助は戦友である鬼頭千万太に「獄門島に行ってくれ…妹たちが殺される…」と断末魔の苦しみの中願いを託される。常軌を逸した3姉妹、妖しき美少年、俳句好きの和尚、咆哮する座敷牢の父など、魅力的な人物造形と網元の争い、島を包む独特の土着性が獄門島の禍々しさを強めながら、第一の殺人へと惨劇の幕が開かれる。「気ちがいじゃが仕方がない」と呟いた和尚の言葉の真意は…。(続↓)2019/03/17

優希

47
獄門島で起こる連続殺人事件。血も凍りそうなほどでした。孤島に渦巻く恐ろしい計画に金田一が気づくかどうかが読みどころだと思いました。無惨な事件も金田一が華麗に解決するからこそ名作と言えるのでしょうね。ただ、グロテスクなのでなかなか手が出せないのです。2024/09/11

うーちゃん

24
言わずと知れた大傑作。金田一の眼前に異様な陽光を纏って島が現れるオープニングから、一気に世界観に引き込まれる。そしてあの美しいまでの・・。ほとばしります(横溝愛が)。石坂金田一の映画版においては、よりメロドラマ的な改変が多くなされているが、私はそっちも大好き。寺の鐘をつくラストの大原麗子の美しい泣き顔とか、ちょっと忘れ難いものがある。この自選集の巻末には横溝による当時のあとがきや覚え書きが載っているのだが、構想中だった「獄門島」の犯人を決めた奥様の一言とか、クリスティー批評とか、とても面白かった。2017/06/13

katoyann

18
『獄門島』収録。瀬戸内海に位置する架空の孤島で起こる殺人事件を描いた推理小説。梃子の力学を応用してトリックを暴くシーンに堪らない感動を覚えた。事件の質は無惨極まりなく、その場面描写を思い出すと気持ち悪くなるが、読み進めていても犯人像が掴めず、思わぬ犯人が金田一耕助によって暴かれるのを見届けると、歴史的名作と評価の高い作品とされる理由が分かる。なお、グロいので注意。2024/08/31

深青

16
謎解きの部分を読みつつ思わずページを戻りました。そう言う事か...!!!と手を打ちました。面白かったなぁ…本陣をもう一度読みたくなりました。2017/02/04

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