古管尺八の楽器学

古管尺八の楽器学

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  • サイズ A5判/ページ数 196p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784882932161
  • NDC分類 768.15
  • Cコード C3073

内容説明

虚無僧たちが「本曲」の吹奏に用いた「地無し」の尺八は琴・三味線との三曲合奏をはじめ他楽器との合奏が盛んになるに従って、調律に便で音高の安定する「地塗り」の現代尺八へと変貌して行った。だがそのため「地無し尺八」特有の幽玄自在な深みのある音を失う結果となった。果たして尺八楽はこのままでよいのか?本書は尺八製作者・演奏家・研究家はもとより、すべての日本音楽関係者への警鐘として受け止められねばならない。

目次

第1部 古管尺八の楽器学(古管尺八の楽器学;古管尺八研究の意義;楽器としての尺八研究略史)
第2部 資料(資料の存在と収集方法;尺八のハードウェア;尺八のソフトウェア)
第3部 考察(楽器と身体―演奏特性解明への挑戦;結論)

著者等紹介

志村哲[シムラサトシ]
1956年、長野県生まれ。1979年、大阪芸術大学音楽学科音楽工学専攻卒業。1999年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科に提出した学位請求論文「古管尺八とその音楽観に関する研究」にて学術博士号を取得。大学在学中に、授業科目として竹保流開祖・酒井竹翁氏から尺八の手解きを受け、その後、竹保流三世宗家・酒井松道氏に師事。竹保流および、明暗対山派ほか各派の尺八古典本曲を修得(竹号は禅保)。また、調査研究活動と並行して全国各地の伝承者から古典本曲の演奏技法を学ぶ。これまでに古楽器復原や古譜解読による実験演奏のほか、古典本曲、現代音楽等を中心に演奏活動を行なってきた。また、虚無僧尺八の現代化を目指したライブ・コンピュータ・ミュージック『竹管の宇宙』が、国際コンピュータ音楽会議・ICMC’94デンマーク、ICMC’96香港に入選。現在、大阪芸術大学音楽学科助教授。情報処理学会、東洋音楽学会、民族芸術学会、日本音楽学会、日本音響学会、日本ポピュラー音楽学会、虚無僧研究会の各会員。虚竹禅師奉讃会常任理事
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感想・レビュー

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tnk

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地無し管と地塗り管は何が違うのか。奏法・音楽、さらに界隈の在り方などからも分析。 古典本曲のため音色と技法を追求する地無し、三曲合奏や新日本音楽のため絶対・相対音高の安定性を追求する地塗り。何を尺八に求めるのか、という根幹の部分から相違する。 古典本曲に関心のある地塗り管奏者におすすめ。自分の管で無闇に挑戦しても、見えてこないものがある。2019/09/02

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