山田風太郎コレクション
忍法創世記

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  • サイズ B6判/ページ数 299p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784882931973
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

時は室町後期の南北朝時代―。隣接しながら敵対関係あった大和の柳生と伊賀の服部は、奇妙な形で和合しようとしていた。たがいに三人の男女を選び交合合戦を行い、敗者が勝者に嫁入りもしくは婿入りする、というのだ。だが、この試合は、やがて三種の神器を争奪する南朝と北朝の代理戦争へと発展していくのだった…。柳生に剣法、伊賀に忍法が誕生した由来を描く、その名も『忍法創世記』!忍法帖と室町ものをつなぐ幻の長篇、待望の初刊行。

著者等紹介

山田風太郎[ヤマダフウタロウ]
1922年、兵庫県生まれ。東京医科大学在学中の47年1月、探偵小説「宝石」の第一回懸賞募集に「達磨峠の事件」が入選。以後、戦後の世相を背景としながら、人間心理の綾を鋭くついた問題作を次々と発表し、49年には「眼中の悪魔」「虚像淫楽」の二篇で日本探偵作家クラブ賞を受賞した。推理小説の代表作として『妖異金瓶梅』『誰にも出来る殺人』等がある。また、早くから時代小説もてがけ、『白波五人帖』『妖説太閤記』等を発表、58年から開始の「忍法帖」シリーズでは奔放な空想力と緻密な構成力が見事に融合し、爆発的なブームを呼んだ。その後、『警視庁草紙』『明治バベルの塔』(小社刊)等の明治もの、『室町お伽草紙』等の室町ものを発表。死に際の記録だけを集めた『人間臨終図巻』や『半身棺桶』『風眼抄』等の随筆集で、人生をシニカルに見つめるエッセイストとしても活躍。2000年、第四回日本ミステリー文学大賞を受賞。2001年死去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とも

35
★★★✩当書は今までの主流の忍剣のスピンアウトとなる、成り立ちを記した作品。なので全体的には説明的要素が多く、また中盤はいつもながらのトーナメント方式で中だるみでだらだら感は否めない。が後半はスピード感もあり、きっちりと話を収束させられる山風節。内容としては室町初期にまで遡り、柳生/服部はもとより、足利義満、世阿弥、中条兵庫ほかほか当時のスーパースターが勢ぞろいでそれだけでも十分楽しめる一冊。2015/09/13

c

3
「忍法双頭の鷲」がまだ読めたのは連作短編だったからだな。「双頭の鷲」の直後に書かれた長編のこれはしんどかった。本当にどうしようもない「忍法相伝73」や「武蔵野水滸伝(これを忍法帖に含めるかは微妙だが)」よりはそれでもかなりマシだが、作者本人も自分が作り出した忍法帖という様式に疲弊していたのだろう。連載小説は展開や結末を考えないで書き進めるスタイル(有名な例で言えば、「柳生忍法帖」も「魔界転生」も、共に途中で柳生十兵衛を担ぎ出してヒーロー譚をでっち上げた)のせいもあって、中弛みは取り返しのつかないレベルだ。2018/03/10

Berlin1888

1
忍法帖ワールドと室町時代小説を繋ぐ、ミッシングリンク的一作。敵味方のどっちも南朝方という捻った設定ですが、忍法対剣術のバトルを期待して読み進めると消化不良な感じ。コミカルな前半戦とシリアスな後半戦の温度差がけっこう凄いことになっています。2015/08/13

刻猫

1
忍法帖シリーズの中で、最も古い時代を舞台にした作品。2014/04/14

ベック

1
十分おもしろいし、忍法帖に繋がる作品としてとても重要ではないか。

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