内容説明
鳥羽伏見の戦・彰義隊攻略・戊辰戦役と幕末の砲煙をくぐり抜け明治維新の理想国家建設に参加した薩摩の木強漢・川路利良は、当時世界最高と言われたフランス警察の優秀さに感動、初代の警察長官として近代的警察機構の構築こそが日本の急務と痛感する。今日の日本警察は、まさに心底から警察を愛しぬいた川路の申し子とさえ言われる。本書は彼を生んだ幕末・明治の風雲を活写する雄編である。巻末に川路の心魂こめた訓示集“警察手眼”現代語訳を全文収録。
目次
序章
第1章 回天をめざして
第2章 戦火の中の新政府
第3章 東京警視庁の誕生
第4章 “大警視”の生と死