物語の紡ぎ手 アリソン・アトリーの生涯

物語の紡ぎ手 アリソン・アトリーの生涯

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  • サイズ A5判/ページ数 417,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784882841951
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0098

内容説明

91歳に至るまでの長き年月を生き、半世紀にもわたる作家生活のなかで100冊以上もの作品を、冷徹な観察眼と豊かな想像力を駆使して書き続けた彼女の生涯は、それ自体が、子どものもつ純粋な魂を完全に燃焼しつくした日々であった。アリソン・アトリーは、児童文学の矛盾に満ちた魅力を生き抜いた、まことに稀有な作家なのである。リトル・グレイ・ラビットの作家、初の本格的な伝記、待望の邦訳。

目次

物語の紡ぎ手
雪の赤ん坊
キャッスル・トップ・ファーム
田舎の子ども
リー・ボード・スクール/1892‐97
グラマー・スクールの少女/1897‐1903
マンチェスター大学/1903-6
南へ―ケンブリッジ、そしてロンドン/1906‐11
結婚、そして母親になって/1911‐14
心満たされぬ主婦、作家への野心に燃えて/1914‐28〔ほか〕

著者等紹介

ジャッド,デニス[ジャッド,デニス][Judd,Denis]
1938年、イングランド生まれ。オックスフォード大学にて学位取得。主に英国王制と共和制を専門とする歴史学者。また、さまざまなラジオ番組やテレビ番組も手がけている。The Royal Historical Society会員

中野節子[ナカノセツコ]
1941年、東京都生まれ。東京学芸大学学芸部英語科卒業。東京学芸大学大学院修士課程英語教育学専攻修了。学術研究員としてウェールズ大学バンゴール校ウェールズ語学科留学。大妻女子大学短期大学部教授。イギリス児童文学、ウェールズ文学を専攻領域とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヴェルナーの日記

3
アリソン・アトリー研究の本の中では超一級の資料ともいえる珠玉な一書。彼女の日記から、交友関係の会った知人の手紙、インタビューなどを含め、彼女の生涯を描いた本書は見事としか言いようがない。 彼女の「ものを書く」という思い、情熱を赤裸々な人生とともに語られていて、しかもとても読みやすく仕上がっている。 その素晴らしい仕上がりは、彼女の作品ファンならば、一度は目を通されることをお勧めする。2012/10/08

ブルッキーのひつじのこ

2
アリソンの透明感溢れる物語に魅了されて読んだのだが、これほど強烈なキャラだったとは!著者はアリソンが遺した日記を資料としているのだが、彼女の周囲の人々への思いをあまりに赤裸々に書いているので、露呈されたアリソンが気の毒に思えたほどだった。でも、自伝のために日記を書き遺そうとしたのはアリソン自身だったそうで、彼女の真意はどういうものだったのだろう?現実の世界で、愛する夫や息子の精神を萎えさせたことは本当に不幸だったが、アリソンに授かった「物語を紡ぐ」というギフトは、私たちにとってかけがえのない宝物に違いない2020/05/25

toshiyk

2
タイムスリップ田園小説『時の旅人』に惹かれて伝記を読んでみたのですが、序盤の少女時代の田舎の生活には、彼女の作品の特色である自然の美しさと孤独の根っこを味わうことができます。人物像は猛烈に苛烈な才女。童話作家としての成功のみならず、20世紀初頭に田舎生まれの女性でありながら物理学を修めたことでも規格外の才能が伺えます。反面、夫の自殺、息子を溺愛しすぎ故に嫁と険悪、親戚との不和、大ヒット作で挿絵作家と争い疎遠に等、公私ともに争う人だったようです。『時の旅人』の続編が出版社の覚えが悪くお蔵入り、とあり、残念。2017/03/04

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