内容説明
第一線で活躍するスポーツドクターが積み上げた膨大な臨床経験から、診断・治療の分類を新しく提唱し、超音波エコーやMRI画像を用いてその治療法を明快に提示している。筋の分子レベルの解剖生理から、筋の運動生理学的機能、肉離れや筋挫傷のメカニズム、さらには超音波エコー、MRIを用いた画像診断学、今日的な保存的・外科的治療法、予防策、高いパフォーマンスが要求されるスポーツにおいての特別なケースにまで、全て及んでいる。明確な境界がなく、包括的な分類法が確立されていなかった筋損傷に対して、新しい解釈を集約。スポーツ医学における先端的な知見を提供する。
目次
骨格筋の機能解剖学
生理学の基礎とスポーツ生理学的側面
筋再生における栄養・補助食品の役割
生理学的観点から見た筋の治癒とその妨げ
サッカーにおける筋損傷の疫学
筋損傷の識別と新しい分類
超音波診断
MRI撮影
筋の痛みの識別診断
スポーツにおける行動神経学と神経心理学
筋損傷の保存療法
筋機能障害および筋損傷時における脊柱の役割
筋損傷の外科治療
物理・理学療法的処置とリハビリテーション
予防法
トップアスリートにおける特殊症例
著者等紹介
ミュラー‐ヴォールファート,ハンス‐ヴィルヘルム[ミュラーヴォールファート,ハンスヴィルヘルム] [M¨uller‐Wohlfahrt,Hans‐Wilhelm]
整形外科とスポーツ医学を修めた医学博士。キール大学およびインスブルック大学にて医学を専攻。1971年キール大学にて博士号取得。1971‐1977年ベルリン・ヴィルヒョウ病院にて整形外科医としての継続教育を受ける。1975‐1977年ブンデスリーガ・ヘルタBSCベルリンのチームドクター。1977年ミュンヘンにて整形外科およびスポーツ医学の専門医として開業。1977年以降、FCバイエルン・ミュンヘンのチームドクター、1995年以降、ドイツ代表チームのチームドクター
ユーベルアッカー,ペーター[ユーベルアッカー,ペーター] [Ueblacker,Peter]
整形外科と災害外科、およびスポーツ医学とカイロプラクティックの専門医。准教授・医学博士。ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンおよびミュンヘン工科大学にて医学を専攻。2000年レヒツ・デア・イーザー大学病院にて博士号取得。2000‐2004年レヒツ・デア・イーザー大学病院の整形外科とスポーツ整形外科病棟における継続教育。2004‐2008年ハンブルク・エッペンドルフ大学病院の災害外科における継続教育。2007年整形外科と災害外科の専門医となる
ヘンゼル,ルッツ[ヘンゼル,ルッツ] [H¨ansel,Lutz]
整形外科、災害外科、スポーツ医学の専門医。医学博士。ミュンヘン工科大学にて医学を専攻。1998年ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンにて博士号取得。1998‐2003年ミュンヘン・ボーゲンハウゼン市立病院の一般および災害外科において継続教育。2003年外科専門医となる。2003‐2006年ミュンヘン・ボーゲンハウゼン市立病院の整形外科およびスポーツ整形外科において継続教育。2006年整形外科と災害外科の専門医となる
福林徹[フクバヤシトオル]
1946年生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部整形外科助手、Hospital for Special Surgeryで研修、筑波大学臨床医学系整形外科助教授、東京大学総合文化研究科教授を経て、早稲田大学スポーツ科学学術院教授。日本学術会議連携会員、第19回臨床スポーツ医学会会長、日本臨床スポーツ医学会理事長、日本整形外科スポーツ医学会理事、JOSKAS理事、ISAKOS communication委員会委員、日本体育協会国体委員会委員、同医事部会長、日本体育協会医科学委員長、日本サッカー協会特任理事・スポーツ医学委員長、サッカーフランスワールドカツプ代表チームドクター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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