感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿輸迦
1
カネボウ破綻の原因を具体的に知りたく読んだが、紙面の半分以上が、カネボウの”興”の部分である実質的創業者の武藤山治について書かれている。”亡”の部分である伊藤淳二・帆足隆社長の時代は、それほど紙面は割かれていない。山崎豊子の「沈まぬ太陽」では名経営者として描かれている伊藤淳二が、本書ではカネボウ社内で独裁体制を築いた人物として描かれる。伊藤淳二のペンタゴン経営が悪いとは思わなかったが、不振の繊維部門からの早期撤退・ドル箱の化粧品部門へ経営資源を集中できなかったことが、伊藤淳二が経営者失格だったと思った。2025/01/03
スプリント
1
カネボウを発展させた武藤山治の血縁が共著のため人物評が白黒付きすぎている嫌いがありますが、カネボウの栄光と崩壊が生々しく描かれています。紡織で発展し、コンツェルンとなり、原点回帰し、多角経営に再挑戦し、最後は化粧品分野を残し崩壊したカネボウ。しかし2013年夏、その唯一残った化粧品分野でも重大な事件を起こし負の連鎖がまだ終っていない惨状を考えると大幅加筆の改訂版がでるかもしれませんね。2013/08/15
しまちゃん
1
カネボウにおける歴史は、倒産寸前から日本一の会社へ、敗戦による大打撃による衰退、その後の復活、そして粉飾決算などによる崩壊、滅亡というものでした。 社長(経営トップ)によって会社が変動するという日本の近代経営史の光と影を分かり易く書いている本です。2011/12/20
TAKA0726
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伊藤淳二や帆足隆など全く責任を取らないおごりと厚顔無恥のトップとそれに対して何も文句を言えない低能な取り巻きと伏魔殿な組織。その女版が無神経で勘違いな稲田朋美。挙句の果が白斑問題でカネボウは終わった。見誤りもあるが株主や社員がかわいそう。 2017/08/01
はんぺん
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武藤山治のような経営者(政治家)に会ってみたい! 経営者は、事業も人も成長させなければいけないことが、よくわかりました。後任を間違えると、カネボウのように崩壊、滅亡します。2012/10/14