内容説明
狂気はどう捉えられ狂人はどう扱われてきたか?西欧社会での狂気と狂人の痕跡を、膨大な文献からリアルに詳細に検証。古典主義時代の「権力」が狂気を生み出したとする、M.フーコーの著名な同タイトル著作へ異を唱え問題を提起。古代ヒポクラテスから中世、ルネサンス期、古典主義時代を経て精神医学の創出(ピネル、エスキロール…)、アリエネのアジル、第一次世界大戦での戦争精神病、ヒトラーT4計画と第二次世界大戦下での患者の運命、生物学的治療革命、精神分析学の導入、反精神医学、DSMによる現状までを辿る。巻末の原典・参考文献集はよく整理され、この分野の学習・研究に資する。
目次
第1部 古代と狂気の基本理論
第2部 中世とルネサンス期における狂気の実際
第3部 狂人たちの閉じ込め
第4部 精神医学の創出
第5部 アリエニスム(精神病学)の黄金時代
第6部 迷いの時代
著者等紹介
〓内茂[タカウチシゲル]
1950年大阪府に生まれる。2016年より医療法人好寿会美原病院常勤医
大原一幸[オオハラカズユキ]
1961年兵庫県に生まれる。2010年より精神科クリニック院長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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