内容説明
精神科医として生涯に手掛けた365例の精神鑑定のうち、刑事鑑定、および一部の民事鑑定を含む161例を、新たに整理・編纂してまとめたもの。犯罪事実、家族歴、本人歴等を詳細に辿りながら、被疑者との問答や各種の検査・試験による鑑定時の所見を経て、犯行当時の精神状態から鑑定結論へと導く、真摯な取組みの経緯が記される。第2巻は刑事鑑定55例、民事鑑定16例を収める。
目次
9 精神遅滞例(性犯罪;放火 ほか)
10 精神病質例(人面獣心男の空涙;冷血無情の婦女暴行魔 ほか)
11 詐病例(権威に弱い裁判官―連続看護師強姦事件;家族の話が信用できない ほか)
12 その他の事例(“晴着”フェティシズムの事例とAndrocur治療;重複人格の症例について ほか)
民事鑑定例(行為能力の鑑定;禁治産・準禁治産の鑑定 ほか)
著者等紹介
中田修[ナカタオサム]
1922(大正11)年7月兵庫県淡路島に生まれる。45年東京帝国大学医学部医学科卒業。同年東大精神医学教室入局。48年より東京拘置所法務技官、都立松沢病院医員、都立梅ヶ丘病院医長を経て、59年東京医科歯科大学総合法医学研究施設犯罪心理学部門助教授。65年同教授、73年同大難治疾患研究所犯罪精神医学部門教授。88年定年退官、同時に同大名誉教授。その後、日本学術会議会員(1期)、法務省中央更生保護審査会非常勤委員(1期)を務める。日本犯罪学会では、編集主任、会長(4期)を務め、第1回日本犯罪学会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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