内容説明
楽しくないと俳句じゃない!「句会ライブ」や「俳句甲子園」など、俳句に関する新しい試みを、つぎつぎに生み出す俳人、夏井いつき。俳句を知れば世界が変わる!そんな思いを胸に全国を駆けめぐる著者と出会いの物語。
目次
春(一年生;ぶらんこ ほか)
夏(夏来る;葉桜 ほか)
秋(休暇果つ;秋日和 ほか)
冬(冬麗;冬夕焼 ほか)
著者等紹介
夏井いつき[ナツイイツキ]
1957年、愛媛県生まれ。俳句集団「いつき組」組長。黒田杏子に師事。「藍生」俳句会会員。1994年「第8回俳壇賞」受賞。2000年「第5回中新田俳句大賞」受賞。2005年「NHK四国ふれあい文化賞」受賞。俳句の授業「句会ライブ」を各地の小学校・中学校・高校で行うかたわら、全国高校俳句選手権大会「俳句甲子園」の運営にもたずさわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文庫フリーク@灯れ松明の火
88
「氷ふむぱりっと朝がわれました」子供の感性って凄い!灰谷健次郎さん『一年一組先生あのね』彷彿させる感性引き出したのは、「俳句ライブ」「俳句甲子園」など、俳句を身近に楽しむイベント全国開催する「いつき組」組長こと俳人・夏井いつきさん。これは逆転の発想。季語入れての五・七・五と考えれば難しいが、季語ひとつで句の3分の1が出来たと考えれば私でも出来そう。そのものズバリの季語「夏の空」これだけで最初の五、又は最後の五が出来ている。小学二年生の句「てつぼうの上にすわったなつのそら」俳句ライブで初めて俳句に挑む→2015/06/28
積読亭くま吉(●´(エ)`●)
67
★★★★★近頃TVでよく見かける「夏井先生」毒舌に似合わぬ、素のまんまの優しい笑顔。その笑顔そのままの本作。圧倒的に推したい!俳句や短歌の『縛り』の中から生まれる、感情を濃縮し言葉をそぎ落とし、あらわされる情景の美しさが好きです。遠回しの私でも速球が許される気がして。『縛り』があればこそなんでしょうね。油断してたら、うっかり泣かされました。この本、ホントに大好き!絶対買います。【月1テーマ・読書学園二冊目】2015/05/26
積読亭くま吉(●´(エ)`●)
61
★★★★★一週間で再読。図書館に返す前にもう一度手に取る。俳句が好きで、では無くて「夏井いつき」に惚れたらしい。小学校、中学校、高校、地域のイベントに足を運び、俳句の種を撒く。「日本語ってなかなか凄い」たった17文字の世界に、救われる思いがある。ならば、種を巻き続ける事を決して止めない。言葉はある意味(特にココ読メでは)その人の全て。ならば使う言葉で、美しくも卑しくもなる。もう一度自分の使う言葉を考え直してみよう。私を美しくするのも、卑しくするのも、私自身だ。2015/06/01
パフちゃん@かのん変更
53
12音の俳句の種+季語で作る「取り合わせ」の技法を使って、誰でも5分で俳句が作れるという俳句ライブ。金沢での俳句ライブ8倍の倍率でくじに外れてしまいましたが、運営を手伝いました。アンケートが「大変良かった」100%という素晴らしいものでした。この本は小中学生向きなのかなと思っていましたが、軍隊の拝謁式に招かれたかのような違和感を感じる高校で、テーマを「恋」に変更し、校長や角刈りの生徒指導主任の心まで変えた素晴らしさに泣けた。さすが組長。2017/12/21
ゆうゆうpanda
32
最近俳句にはまっている。「秋の風」歳時記では寂しい心情とされている。暑さが和らいで爽やかじゃん!と思った秋の初め。晩秋になるにつれ淋しいってこういうことか!と実感。俳句を作ろうと思わなければ負の感情がわかるまで秋風のことを考え続けるなんてしなかっただろう。私も小石を懐に持つ仲間になれただろうか。子供逹の句が素晴らしい。詠んだ子供の背景がわかった時、涙が出てしまった。17音でこんなに泣かされるなんて俳句って凄い。俳句ポストで毎週3000句くらい選句する組長。その選句眼を尊敬し、益々信頼できるようになった。2015/11/08
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