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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ted
8
'85年9月刊。○漱石の没後、数多の出版社から刊行された漱石全集を詳解。漱石全集といえば岩波書店が定番であり、他は全て亜流にすぎない。岩波版はほぼ10年サイクルで重版か新版を繰り返してきたが、'02年('93年の重版)を最後に出ていない。たとえ「壁の装飾」になってしまったとしても、あの「朱色地に古代文字を淡緑色に抜いた馴染み深い装丁」の漱石全集を揃えることは、“教養ある社会人”としての喜びであり、一種のステイタスといった意味合いもあったはずだが、もうそんな時代はとうの昔に過ぎ去ってしまったのかもしれない。2013/10/12
遠藤三春
3
漱石全集に関しての諸々話。私の手元にも「全集」と銘打たれた漱石の本は旺文社版や岩波、日本文学館かな?が出したと思うが春陽堂復刻版のものがある。この本は1985年出版なのでその後もたくさんの全集が出ているのだろうが、それにしても多いなぁ。もともと縁があった岩波は今は大手出版社として健在。当時大手だった春陽堂はまだあるがそれほどでもないかな?せっかく漱石賞を作った桜菊書院はいまやなし。それにしても漱石死後の夏目家の貧状はいくつかの本で目にする機会はあったが今もよくある商標登録に手を出していたのはがっかり。2024/08/16
陸
3
図書館。気になるところだけ読むつもりだったのに、読みやすさと面白さで完読。多くの出版社から何度も出された、漱石先生全集の物語。漱石先生は生前も没後も、いろんな人たちに愛されてきたのが分かる。何故か遺族だけは愛が感じられないけど。著作権切れ後に収入確保しようとする手段がさすがにちょっと。何十年後かの夫人の困窮って、立派に育ったはずのいっぱいいる子供たちは援助しなかったのか不思議なところがいろいろと。2012/07/19