ＣＭＣテクニカルライブラリー カラー写真感光材料用高機能ケミカルス （普及版）

シーエムシー出版（2002/05発売）

• サイズ A5判／ページ数 307p／高さ 22cm
• 商品コード 9784882317586
• NDC分類 572.7
• Cコード C3058

出版社内容情報

　　　執筆者一覧（執筆順）

新井厚明　　　　三協化学（株）　合成化学研究所
田中幹章　　　　小西六写真工業（株）　感材事業本部　第一開発センター
木暮元夫　 　　 小西六写真工業（株）　感材事業本部 　日野工場
二木　清　　 　　三菱製紙（株）　感材研究所
大橋　稔　　 　　三菱製紙（株）　感材研究所
古館信生　　　　富士写真フィルム（株）　足柄研究所
伊藤　勇　　　 　富士写真フィルム（株）　足柄研究所
安達慶一　　　　富士写真フィルム（株）　足柄研究所
　　　　　　（現）　大東化学（株）　研究開発部
佐藤亮介　　　　小西六写真工業（株）　感材事業本部　第一開発センター
小星重治　　　　小西六写真工業（株）　感材事業本部　第一開発センター
　　　　　　（現）　コニカ（株）　コンシューマーイメージングカンパニー
藤田眞作 　　　　富士写真フィルム（株）　足柄研究所
　　　　　　（現）　京都工芸繊維大学　工芸学部　物質工学科
中村　敬 　　　 　富士写真フィルム（株）　足柄研究所
益田隆夫　　　 　富士写真フィルム（株）　足柄研究所
谷　忠昭　　　　　富士写真フィルム（株）　足柄研究所
速水正明　　　　 （株）日本感光色素研究所　第二研究部
　　　　　　（現）　（株）林原生物化学研究所
小合一輝 　　　　（株）日本感光色素研究所　社長室
　　　　　　（現)　 （株）林原生物化学研究所
　　　　　　　　　　　　　　(執筆者の所属は，注記以外は1986年当時のものです）

　　　構成および内容

第１章　写真感光材料工業とファインケミカル　　　　　　新井厚明
　１．はじめに
　２．写真感光材料工業の業界情勢
　　２．１　情報関連産業における写真産業
　　２．２　世界写真市場と日本写真市場
　　　２．２．１　世界写真市場
　　　２．２．２　日本写真市場
　　２．３　業界体制
　３．写真感光材料の技術開発動向
　　３．１　銀塩写真の特徴
　　３．２　写真乳剤技術
　　３．３　黒白感材技術
　　３．４　カラー感材技術
　　３．５　写真システムの近代化
　４．写真感光材料用ケミカルの開発動向
　　４．１　感材用ケミカルの特色
　　４．２　感材用ケミカルの開発状況
　　４．３　将来展望
　５．おわりに

第２章　コンベンショナル写真感光材料
　１．写真感光材料の技術概要　　　　　　　　　　　　田中幹章
　　１．１　はじめに
　　１．２　感光材料の種類
　　　１．２．１　黒白写真感光材料
　　　１．２．２　カラー写真感光材料
　　１．３　感光材料の構成要素
　　　１．３．１　支持体
　　　１．３．２　写真乳剤
　　　１．３．３　その他の添加剤
　　１．４　画像形成の機構
　　　１．４．１　感光過程
　　　１．４．２　現像過程
　　　１．４．３　実際の処理工程
　　１．５　写真感光材料および写真画像の評価
　　　１．５．１　センシトメトリー
　　　１．５．２　画像評価
　　　１．５．３　画像保存性
　　１．６　動向
　　　１．６．１　高感度カラー感光材料
　　　１．６．２　高画質カラー感光材料
　　　１．６．３　カラー写真の処理
　２．画像形成の場の提供に関与するケミカルス　　　木暮元夫
　　２．１　はじめに
　　２．２　支持体
　　　２．２．１　支持体の概要
　　２．３　下引剤
　　　２．３．１　ＴＡＣベースの下引剤
　　　２．３．２　ＰＥＴベースの下引剤
　　　２．３．３　ＲＣベースの下引
　　２．４　帯電防止剤
　　　２．４．１　フィルム裏面の帯電防止剤
　　　２．４．２　ゼラチン層の帯電防止剤
　　　２．４．３　紫外線吸収剤による帯電防止
　　２．５　バインダー
　　　２．５．１　ゼラチン
　　　２．５．２　合成バインダー
　　２．６　硬膜剤
　　　２．６．１　硬膜されたゼラチン層
　　　２．６．２　硬膜剤の種類と反応
　　２．７　可塑剤（湿潤剤）
　　２．８　柔軟剤
　　　２．８．１　写真フィルムの伸縮およびカール
　　　２．８．２　油性粒子
　　　２．８．３　ポリマーラテックス
　　２．９　増粘剤
　　２．10　マット剤
　　２．11　塗布助剤
　　２．12　おわりに
　３．乳剤中で写真特性の発現に関与するケミカルス
　　３．１　はじめに
　　３．２　ハロゲン化銀粒子成長制御剤（物理熟成制御剤）
　　　３．２．１　ハロゲン化銀粒子成長促進剤（物理熟成促進剤）
　　　３．２．２　ハロゲン化銀粒子成長抑制剤（物理熟成抑制剤）
　　　３．２．３　ハロゲン化銀晶癖制御剤
　　３．３　増感剤
　　　３．３．１　化学増感剤
　　　３．３．２　分光増感剤
　　３．４　乳剤安定剤とカブリ防止剤
　　　３．４．１　乳剤安定剤
　　　３．４．２　現像カブリ防止剤（現像抑制剤）
　　　３．４．３　発色カブリ防止剤
　　　３．４．４　潜像安定剤
　　３．５　現像促進剤
　　３．６　画像状に効果を発揮するケミカルス
　　３．７　超硬調化剤
　　３．８　おわりに
　４．カラー画像形成カプラー　　　　　　　　　　　　古館信生
　　４．１　はじめに
　　４．２　カラー画像形成カプラーの化学
　　　４．２．１　発色現像によるカラー画像形成法
　　　４．２．２　カプラーに要求される基本性能
　　　４．２．３　カプラーの化学
　　４．３　カプラー開発研究の進歩
　　　４．３．１　カプラー研究の歴史
　　　４．３．２　イエローカプラーの最近の進歩
　　　４．３．３　マゼンタカプラーの最近の進歩
　　　４．３．４　シアンカプラーの最近の進歩
　５．カラーネガフィルムの感度・画質向上に関与する機能性ケミカルス　　伊藤勇
　　５．１　はじめに
　　５．２　カラーネガフィルムの感度を高める機能性ケミカルス
　　５．３　カラーネガフィルムの画質を高める機能性ケミカルス
　　　５．３．１　カラードカプラー（Colored Coupler ）
　　　５．３．２　ＤＩＰカプラー（Development Inhibitor Releasing Coupler）
　　　５．３．３　キノンジイミン（ＱＤＩ）捕獲化合物
　　　５．３．４　可動色素形成カプラー
　　　５．３．５　ポリマーカプラー
　　５．４　おわりに
　６．画質向上の補助的手段として機能するケミカルス　　　安達慶一
　　６．１　はじめに
　　６．２　写真用染料の用途
　　　６．２．１　鮮鋭度の工場
　　　６．２．２　分光感度の調節
　　　６．２．３　セーフライト安全性の向上
　　　６．２．４　表裏判別
　　　６．２．５　画像彩度の向上
　　　６．２．６　Edge Lighting 防止
　　６．３　写真用染料に要求される基本的性能
　　６．４　写真用染料の種類と化学
　　　６．４．１　溶出型塗料
　　　６．４．２　消色型染料
　　　６．４．３　消色反応
　　　６．４．４　安定化の分子設計
　　　６．４．５　染料の固定化
　　　６．４．６　ベース染色用染料
　　　６．４．７　蛍光増白剤
　　６．５　おわりに
　７．カラー画像の安定化に関与するケミカルス　　　　　　佐藤亮介
　　７．１　はじめに
　　７．２　カラー画像の安定化と褪色の化学
　　７．３　紫外線吸収剤
　　７．４　酸化防止剤
　　　７．４．１　フェノール系化合物
　　　７．４．２　一重項酸素クエンチャー
　　７．５　おわりに
　８．現像処理に関与するケミカルス　　　　　　　　　小星重治
　　８．１　はじめに
　　８．２　写真現像用ケミカルス
　　　８．２．１　現像処理に必須な薬品
　　　８．２．２　現像処理を促進するための添加剤
　　　８．２．３　写真性能を向上させるための添加剤
　　　８．２．４　処理液の特性を改良するための添加剤
　　８．３　おわりに

第３章　色素拡散転写法写真感光材料　　　　　　　　　藤田眞作
　１．はじめに
　２．インスタントカラー写真用色材と画像形成のしくみ
　　２．１　基本的概念
　　２．２　色素固定方式ポジ作用色材
　　２．３　色素放出方式ネガ作用色材
　　　２．３．１　色素放出カプラー
　　　２．３．２　スルホンアミドフェノール色素放出剤
　　２．４　色素放出方式ポジ作用色材
　　　２．４．１　還元放出型の色材
　　　２．４．２　チアゾリジン色素放出剤
　３．色材に要求される基本性能
　　３．１　性能向上のための分子設計
　　３．２　Ｐ－スルホンアミドナフトール色素放出剤における改良
　　３．３　Ｏ－スルホンアミドフェノール色素放出剤における改良
　４．色素部分の化学
　　４．１　解離型アゾ色素の利用
　　４．２　一時短波化色材
　　４．３　キレート色素の利用
　　　４．３．１　キレート色素現像薬
　　　４．３．２　後キレート色素の利用
　５．スルホンアミドフェノール色素放出剤を用いる感光材料と機能性化合物
　　５．１　層構成と化学過程
　　５．２　内部潜像型高感度オートポジ乳剤
　　５．３　現像過程を調製する有機化学物
　　５．４　混色防止剤
　６．色素現像薬を用いる感光材料と機能性化合物
　　６．１　層構成と化学課程
　　６．２　混色防止
　　６．３　一時的遮光剤
　７．その他の色素拡散転写法感光材料と機能性化合物
　　７．１　カルキンを用いる感光材料
　　７．２　チアゾリジン色素放出剤を用いた感光材料
　８．おわりに

第４章　銀色素漂白法写真感光材料　　　　　　　　　　中村　敬
　１．はじめに
　２．銀色素漂白法の写真感光材料における画像形成の仕組み
　　２．１　画像形成の化学
　　２．２　層構成
　　２．３　現像処理工程
　３．銀色素漂白法の写真感光材料に用いられる機能性化合物
　　３．１　銀色素漂白法写真用色素とその基本性能
　　３．２　色素漂白触媒とその基本性能
　４．おわりに

第５章　乾式銀塩写真感光材料　　　　　　　　　　　　益田隆夫
　１．はじめに
　２．感光材料の層構成と画像形成の仕組み
　３．乾式銀塩写真感光材料に用いられる機能性化合物
　　３．１　有機銀塩およびハロゲン化銀
　　３．２　還元剤（現像主薬）色調剤（現像促進剤）
　　３．３　その他の機能性化合物
　　　３．３．１　処理後の光安定剤
　　　３．３．２　画像の鮮鋭度向上に用いられる光または熱脱色性染料
　　　３．３．３　塩基プレカーサー等
　４．おわりに

第６章　写真用機能性ケミカルスの応用展望　　　　　新井厚明・谷忠昭・速水正明・小合一輝

　１．はじめに
　２．増感系への応用
　３．エレクトロニクス系への応用
　４．医薬分野への応用
　　４．１　抗菌作用
　　４．２　創傷治癒促進剤
　　４．３　生体膜脂質過酸化防止作用
　　４．４　皮膚機能亢進作用
　　４．５　免疫調節作用
　　４．６　制癌（抗腫瘍）効果
　５．感材技術要素の応用

内容説明

本書は、現在実用中の４つの銀塩写真法について、感光材料の使命を決定する多種類の写真用ケミカルがもっている機能をその構造との関連で総合的に把え、さらに応用展望することを強く意識して編集したものである。

目次

第１章　写真感光材料工業とファインケミカル
第２章　コンベンショナル写真感光材料
第３章　色素拡散転写法写真感光材料
第４章　銀色素漂白法写真感光材料
第５章　乾式銀塩写真感光材料
第６章　写真用機能性ケミカルスの応用展望