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出版社内容情報
◆プラスチックの出現は、人間生活に限りない豊かさをもたらしました。
そのプラスチックの発展に、長年従事された方の筆による、親しみ易い解説書として、本書をおすすめしたいと思います。
(大阪大学名誉教授/(社)高分子学会元会長 蒲池 幹治)
◆プラスチックは全く専門外ですが、だれにでもわかりやすく解説した本が手元にあったら、と常々待ち望んでいました。
この本はまさに期待通りのもので、読んでいくのがとても楽しみでした。
(西野田電工(株)代表取締役社長 菅 留視子)
構成および内容
序章 プラスチックとは
第1章 プラスチック材料の分類
1.はじめに
2.熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂
2.1 熱可塑性樹脂
2.2 熱硬化性樹脂
3.結晶性樹脂と非晶性樹脂
4.汎用樹脂とエンプラ材料
第2章 身近なプラスチック・その生い立ちを辿って
1.はじめに
2.ニトロセルロースとその製品
2.1 ニトロセルロース
2.2 ニトロセルロース製品
2.2.1 セルロイド製の玩具・文具品
2.2.2 写真用フィルム
2.2.3 ピンポン球と眼鏡のフレーム
3.フェノール樹脂
4.ナイロンとビニール
4.1 ナイロンの靴下
4.2 ナイロンの名を借りたポバールとビニール
5.粘着テープの元祖“セロハンテープ”
6.大型事業に成長した塩ビ管
7.雨とい・波板
8.安全ガラスとポリビニルブチラール
9.ポリオレフィンとその主な製品
9.1 汎用樹脂としてトップの地位を築いたポリオレフィン
9.2 ポリオレフィン製品
9.2.1 ほろにが製品フラフープ
9.2.2 ポリチューブ・ポリ袋
9.2.3 ポリ製ごみ容器
10.複合フィルムとその包装製品
10.1 ポテトチップス包装袋
10.2 医薬品の包装システムPTP
10.3 スライスチーズの包装システム
11.発泡プラスチック、その代表格発泡ポリスチレン
12.ポリビニリデンクロライドとその製品
12.1 ケーシングからロケット包装へ
12.2 ラップフィルム
13.FRPとその代表製品FRP浴槽
14.PETボトル
15.アクリル樹脂とその主な製品
15.1 光学用プラスチック
15.2 光ファイバー
16.唯一の透明汎用エンプラ、ポリカーボネートとその主な製品
16.1 グレージング材料
16.2 虹の輝きをもつレコード、CD
17.高吸水性樹脂
第3章 重合のはなし
1.重合とは何か
2.共重合のはなし
3.重合方法のいろいろ
3.1 付加重合
3.1.1 ラジカル重合
3.1.2 イオン重合
3.1.3 配位アニオン重合
3.2 重縮合
3.3 重付加
3.4 付加縮合
3.5 開環重合
3.6 工業的重合法による分類
3.6.1 塊状重合
3.6.2 懸濁重合
3.6.3 乳化重合
3.6.4 溶液重合
第4章 プラスチックの特性
1.ポリマーの性能を決めるさまざまな因子
2.ポリマーを構成する原子の結合エネルギーおよびポリマーどうしに働く力
3.分子量と分子量分布
4.立体規則性
5.結晶と非晶
5.1 結晶化度
5.2 結晶の構造・形態
5.3 結晶化制御
6.ポリマーの枝分かれ
第5章 ポリマー改質のはなし
1.化学反応によるポリマーの改質
1.1 架橋(橋かけ)
1.2 塩素化
1.3 アセタール化
2.アロイ化・複合化による改質
2.1 ポリマーアロイのはなし
2.2 アロイ化手法とポリマーアロイのいろいろ
3.添加剤による性能向上
第6章 プラスチックの物性
1.プラスチックの主な物性
2.主な規格および試験法
3.プラスチックの粘弾性
3.1 粘弾性のはなし
3.2 フォークトの模型とマックスウェルの模型
4.力学的性質
4.1 引張り試験とS-S曲線
4.2 力学的性質に関するその他の試験法
4.2.1 衝撃試験法
4.2.2 硬度の試験法
5.熱的性質
5.1 ガラス転移温度
5.2 融点
5.3 軟化温度、熱変形温度の試験法
6.ポリマーの溶解性
7.プラスチックの耐久性
7.1 クリープと応力緩和
7.2 耐候性
第7章 主なプラスチックとおもしろいプラスチックのはなし
1.主なプラスチックのはなし
1.1 ポリオレフィン
1.1.1 ポリエチレン
1.1.2 ポリプロピレン
1.1.3 主なオレフィンコポリマーとポリマーアロイ
1.2 ポリスチレン
1.3 ポリ塩化ビニル
1.3.1 ポリ塩化ビニル樹脂
1.3.2 ポリ塩化ビニルの配合とゲル化
1.4 アクリル樹脂
1.5 エンジニアリングプラスチック
2.おもしろいプラスチックのはなし
2.1 導電性樹脂
2.2 感光性樹脂
2.3 医用高分子
2.4 生物をまねた新素材
2.4.1 植物と動物
2.4.2 凍らない生物
2.4.3 高温に耐える生物
第8章 プラスチックの成形方法
1.はじめに
2.押出成形
2.1 押出成形の原理
2.2 パイプ成形技術
2.2.1 パイプの成形技術
2.2.2 パイプ成形上の鍵となる技術
2.2.3 今後の展望
2.3 フィルム・シート成形法
2.3.1 インフレーションフィルム成形法
2.3.2 Tダイフィルム成形法
2.4 延伸成形法(延伸フィルム成形法)
2.4.1 テンター法とロール法
2.4.2 チューブラー同時二軸延伸法
2.5 押出複合成形(複合フィルム・シート成形法)
2.5.1 押出ラミネーション
2.5.2 共押出法
3.ブロー成形
3.1 押出ブローの成形の原理
3.2 アキュムレーター式ブロー成形法
3.3 インジェクションブロー成形法
3.4 多層ブロー成形法
4.射出成形
4.1 射出成形の原理
4.2 金型について
4.3 樹脂の選択など成形上の鍵となる技術
4.4 身近な製品、コンパクトディスク成形の技術
第9章 プラスチックと環境問題
1.はじめに
2.プラスチックごみとリサイクルのはなし
2.1 ごみの中のプラスチック
2.2 廃棄されたプラスチックの現状
2.2.1 プラスチックの焼却
2.2.2 プラスチックの埋め立て
2.2.3 プラスチックのリサイクル
3.より良い環境を作るために
3.1 人類はプラスチックなしで過ごせるのか
3.2 化石資源のはなし
3.3 まずごみを減らすことから
3.3.1 ゼロエミッション活動
3.3.2 ひとりひとりのごみゼロ意識
3.4 環境負荷低減への技術的取組み
3.4.1 生分解性プラスチックのはなし
3.4.2 プラスチックとダイオキシン
3.5 RC活動とISO14001
3.5.1 RC活動とは
3.5.2 ISO14001
4.21世紀における環境問題への対応
おわりに
主な参考文献
索引
表紙デザイン :ビジュアルコミュニケーションズ
第2章イラスト:中谷 孝浩
内容説明
本書は、著者たちのプラスチックの科学技術に係わる長年の実務経験をもとに、基礎的事項から新しい問題までを、ごく平易な口調でやさしく語りかけるように書かれたもの。プラスチックとは何だろうかとちょっとのぞいてみたい読者、高分子やプラスチックの専門的な主要事項を知っておきたい読者、あるいは成形や加工についての知識を理解しておきたい読者など、様々なニーズをもった読者に対して適切な解説が提供できるように仕上がっている。
目次
序章 プラスチックとは
第1章 プラスチック材料の分類
第2章 身近なプラスチック・その生い立ちを辿って
第3章 重合のはなし
第4章 プラスチックの特性
第5章 ポリマー改質のはなし
第6章 プラスチックの物性
第7章 主なプラスチックとおもしろいプラスチックのはなし
第8章 プラスチックの成形方法
第9章 プラスチックと環境問題
著者等紹介
竹本喜一[タケモトキイチ]
1953年大阪大学工学部応用化学科卒。大阪市立大学助手。1964年大阪市立大学工学部助教授。1969年大阪大学工学部応用精密化学科教授。1993年同大学退官。龍谷大学理工学部教授。大阪大学名誉教授。1998年龍谷大学退官。同大学REC‐Fellowとなり、現在に至る。工学博士。日本化学会賞、高分子科学功績賞など受賞
飯田襄[イイダノボル]
1965年大阪大学基礎工学部合成化学科卒。積水化学工業(株)入社。1985年同社開発本部東京企画室長。1986年同社総合研究所基礎研究室長。1991年同社化学品事業本部技術開発室長。1997年同社知的財産センター所長。1999年同社知的財産部長(兼)セキスイドキュメントサービス(株)代表取締役。2000年セキスイドキュメントサービス(株)代表取締役社長。関西特許情報センター振興会副理事長
藤本健郎[フジモトタケオ]
1950年京都繊維専門学校(現京都工芸繊維大学)繊維化学科卒。同大学副手(浜村研)。1952年大日本セロファン(株)入社。1961年積水化学工業(株)入社。1968年同社京都研究所包装研究室長。1978年積水シート成型(株)(現積水成型(株))取締役製造部長。1985年同社取締役開発部長。1989年同社退社し、現在に至る
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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