ブロードバンド光ファイバ応用技術

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ブロードバンド光ファイバ応用技術

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  • サイズ B5判/ページ数 180p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784882313359
  • NDC分類 547.68
  • Cコード C3054

出版社内容情報


★高速・大容量を実現する光ファイバの最新技術動向
★波長多重通信(WDM)用光ファイバ部品を網羅!!
★ 超高速・長距離通信に適したソリトン光通信システムについても詳述!!
★ 光ファイバセンサへの応用も収録!!



ま え が き

 最近の光ファイバ技術の進展は真にめざましい。ブロードバンドという超高速超広帯域通信に対する社会的需要に支えられて,一時のITバブルはあったとしても,着実に進展して行くだろう。これに関する,超高密度光記録,光センサも不可欠である。
 光ファイバ技術はこれらを支えるものとして,これからの電子光技術の基本となるだろう。この機会に,ファイバ技術の最先端を的確に解説した本書を刊行することは,誠に時宜にかなったものと考える。本書が,光ファイバおよび関連技術者の方の日常の研究開発の参考書となることを心から切望している。
 本書の内容は,電子情報通信学会光ファイバ応用技術研究会(OFT)の研究活動を基盤として成り立ったものである。光ファイバ応用技術研究会は,通信,計測,記録などの産業の進展に寄与するものである。本研究会の研究活動としては,年6-7回の研究会を地方で開催している。また,通信学会の全国大会,ソサイエティ大会の活動にも貢献している。
 本書をまとめるに当たり,現委員長の川瀬正明氏,幹事,委員の各氏に心から感謝する次第である。
 元幹事の小倉邦男氏には,本書のアレンジをお願いした。このような形で刊行されるのは同氏の努力の賜である。特に深甚の謝意を捧げる次第である。
 2001年12月            藤井陽一


  執筆者一覧(執筆順)

藤井陽一    日本大学 理工学部 電子情報工学科 教授
小倉邦男    古河電気工業(株) ファイテルフォトニクス研究所 WFチーム長
姫野邦治    (株)フジクラ 光電子技術研究所 光プロセス研究部 FFグループ グループリーダ
松浦祐司    東北大学大学院 工学研究科 助教授
大橋正治    日本電信電話(株) アクセスサービスシステム研究所 主幹研究員
笹岡英資    住友電気工業(株) 横浜研究所 光通信研究部
清水 誠     日本電信電話(株) フォトニクス研究所 複合デバイス研究部 ファイバアンプ研究グループ
並木 周     古河電気工業(株) ファイテルフォトニクス研究所 光線路開発部 光伝送グループ主査
大西正志    住友電気工業(株) 横浜研究所 光通信研究部 主査
高良秀彦    日本電信電話(株) NTT未来ねっと研究所 主任研究員
和田 朗     (株)フジクラ 光電子技術研究所 光通信研究部長
中沢正隆    東北大学 電気通信研究所 教授
大野有考    日本航空電子工業㈱ 航機事業部 第2設計部 マネージャ
成瀬 央     日本電信電話(株) アクセスサービスシステム研究所 主幹研究員


  構成よび内容

総 論                                        藤井陽一

第1章 光ファイバ合成技術と特性
 1. 石英系光ファイバ  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9      小倉邦男
  1.1 石英系光ファイバの構造と材料
  1.2 合成方法
  1.3 線引と被覆
  1.4 基本特性
 2. 偏波保持光ファイバ  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17     姫野邦治
  2.1  はじめに
  2.2  偏波保持光ファイバの原理と種類
  2.3  PANDAファイバの構造,製法および特徴
  2.4  偏波保持ファイバの特性とその評価法
  2.5  DWDM伝送における偏波保持ファイバの応用
 3. 中空ファイバ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28     松浦祐司
  3.1 はじめに
  3.2 レーザーパワー伝送用中空ファイバ
   3.2.1 構造と原理
   3.2.2 中赤外レーザ伝送用中空ファイバ
   3.2.3 短パルスレーザ伝送用中空ファイバ
   3.2.4 エキシマレーザ伝送用アルミニウム中空ファイバ
  3.3 フォトニック構造を持つ通信用中空ファイバ
  3.4 まとめ

第2章 高速通信用光ファイバ

 1. 通信用光ファイバの伝送特性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39    大橋正治
  1.1 光ファイバの特徴と種類
   1.1.1 特徴
   1.1.2 光ファイバの種類
  1.2 光ファイバの伝送特性
   1.2.1  基本構造パラメータ
   1.2.2  光ファイバの損失特性
   1.2.3  光ファイバの分散特性
  1.3 まとめ
 2. WDM伝送用ファイバ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50    笹岡英資
  2.1 NZDSF
   2.1.1  定義とその必要性
   2.1.2  種類とその変遷
   2.1.3  最新状況と今後
  2.2 分散マネージメントファイバ
   2.2.1  定義とその必要性
   2.2.2  種類とその変遷
   2.2.3  最新状況と今後

第3章 WDM伝送システム用部品ファイバ
 1. 希土類添加光ファイバ増幅器 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61    清水 誠
  1.1 はじめに
  1.2 希土類添加光ファイバ増幅器の基礎
   1.2.1 希土類イオンの材料特性(ホストガラス依存性)
   1.2.2 増幅動作の基礎
  1.3 希土類添加光ファイバ増幅器の具体的増幅特性
   1.3.1 EDFAの増幅特性
   1.3.2 TDFAの増幅特性
   1.3.3 PDFAの増幅特性
  1.4 まとめ
 2. ラマン増幅器 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76    並木 周
  2.1 序論
  2.2 ラマン増幅器の原理と特徴
   2.2.1  誘導ラマン散乱
   2.2.2  ラマン増幅器の特徴
  2.3 WDM用ラマン増幅技術
   2.3.1  波長多重励起技術
   2.3.2  広帯域ラマン増幅器
  2.4 ラマン増幅器のシステムメリット
  2.5 結論
 3. 分散補償デバイス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91    大西正志
  3.1 はじめに
  3.2 ファイバ型分散補償器
   3.2.1  SMF伝送路用DCF
   3.2.2  NZ-DSF用DCF
   3.2.3  DCFのモジュール化技術
   3.2.4  高次モードを活用した分散補償
  3.3 バルク型分散補償器
   3.3.1 光ファイバグレーティング型
   3.3.2  VIPA型
  3.4 おわりに
 4. スーパーコンティニウム光源 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・102    高良秀彦
  4.1 はじめに
  4.2 SCの原理
  4.3 マルチ光キャリア発生実験
  4.4 雑音特性
  4.5 光スペクトル特性
  4.6 WDMシステムへの適用
 5. ファイバ型光受動部品  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・113    和田 朗
  5.1 はじめに
  5.2 溶融延伸型光ファイバカプラ
   5.2.1 概要
   5.2.2 偏波無依存型ファイバカプラ
   5.2.3 偏波保持型ファイバカプラ
  5.3 ファイバグレーティング
   5.3.1 概要
   5.3.2 ファイバグレーティングの分類
   5.3.3 ファイバグレーティングの製法
   5.3.4 短周期型FGの応用
   5.3.5 長周期型FGの応用

第4章 ソリトン光通信システム                     中沢正隆
 1.はじめに  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・125
 2. 光ソリトンの特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・126
 3. 光ソリトン“通信”の変遷 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・127
 4. ソリトン伝送技術の展開 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・129
  4.1 一様な伝送路における高速ソリトン伝送
  4.2 分散変動を考慮した実用的なソリトン伝送技術
   4.2.1 分散変化が小さい場合のDMソリトン
   4.2.2 大きな分散分散変化が有る場合のDMソリトン
 5. DMソリトンによるパワーマージンと分散許容度の増加(Qマップ法) ・・・・・・・135
 6. 光ソリトンの制御と光3R ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・137
  6.1 時間領域でのソリトン制御
  6.2 周波数領域でのソリトン制御
 7. 波長多重ソリトン伝送技術 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・140
 8. むすび  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・143

第5章 光ファイバ応用センサ
 1 光ファイバセンサの最新動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・149      藤井陽一
  1.1 はじめに-センサ万別
  1.2 光センサの動向
   1.2.1 センサはアナログ→ディジタル
   1.2.2 トランスポンダ型/発光型センサ
   1.2.3 使用ファイバによる用途分類
   1.2.4 光センサの特徴
  1.3 光センサの原理
   1.3.1 センサ用の光ファイバの特徴
   1.3.2 分布形センサ
  1.4 変位センサおよびその応用
   1.4.1 圧力センサ,加速度センサ
   1.4.2 速度センサ
  1.5 光ジャイロスコープ(回転速度センサ)
   1.5.1 レーザ・ジャイロ(laser gyroscope)
   1.5.2 光ファイバ・ジャイロスコープ
  1.6 電気量センサ
   1.6.1 電気量センサの分類
   1.6.2 偏波効果による電気量センサ
   1.6.3 歪効果電気量センサ
  1.7 温度センサ
   1.7.1 光温度センサの原理
   1.7.2 光ファイバOTDR法
  1.8 化学量センサ
   1.8.1 化学量センサの原理
   1.8.2 差分吸収法
  1.9 レーザレーダ
  1.10 センサシステム-将来の展望
 2. 干渉方式光ファイバジャイロ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・161    大野有考
  2.1 はじめに
  2.2 Sagnac効果
  2.3 光ジャイロの分類
  2.4 光ファイバジャイロの構成と方式
  2.5 光学的雑音要因対策
  2.6 IFOGの最近の研究動向
  2.7 あとがき
 3. ひずみセンサ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・170    成瀬 央
  3.1 ひずみ
  3.2 光ファイバを用いたひずみセンサ
   3.2.1 ファイバブラッググレーティング利用型センサ
   3.2.2 透過損失利用型センサ
   3.2.3 ブリルアン後方散乱光利用型センサ
  3.3 ブリルアン後方散乱光利用型センサ
   3.3.1 ひずみ計測原理
   3.3.2 ピークパワー周波数の算出方法
   3.3.3 システム構成
   3.3.4 BOTDRの応用
                           

内容説明

本書は、電子情報通信学会光ファイバ応用技術研究会(OFT)の研究活動を基盤として成り立った光ファイバおよび関連技術者の方の日常の研究開発の参考書である。

目次

第1章 光ファイバ製造技術と特性
第2章 高速通信用光ファイバ
第3章 WDM伝送システム用部品ファイバ
第4章 ソリトン光通信システム
第5章 光ファイバ応用センサ

著者等紹介

藤井陽一[フジイヨウイチ]
日本大学理工学部電子情報工学科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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