新エネルギー自動車の開発と材料

新エネルギー自動車の開発と材料

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  • サイズ B5判/ページ数 348p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784882313076
  • Cコード C3054

出版社内容情報

★新エネルギー自動車と各コンポーネント技術・材料を集大成した初の成書!!
★各種エネルギー自動車の開発,コンポーネントの技術・材料開発を詳述!!
★地球環境の現状と今後,エネルギー技術の展望,人間工学と健康への影響,自動車技術国家戦略まで網羅!!
 
       刊行のねらい

 21世紀の幕明けとともに,地球環境問題やエネルギー資源問題の話題が益々活発化する様相である。地球環境問題で言えば自動車の絶対台数の増加,アジア諸国を中心としたモータリゼーションの拡大に伴い,大気環境の悪化と二酸化炭素排出増大に伴う地球温暖化問題があげられる。また,これらの環境問題を助長している大きな因子に,進展国を中心とする人口爆発と産業経済の加速度的発展がある。
 このような情勢の中,2001年1月25日に米国カリフォルニア州の大気資源局であるCARB(California Air Resources Board)が測定したZEV(ZeroEmission Vehicle)法案が話題を呼んだ。2003年から適用されるこの法案では,電気自動車と純水素燃料電池自動車の義務付けが,カリフォルニア州で販売されるガソリン自動車の2%というZEV枠で設定され,さらにはハイブリッド自動車,天然ガス自動車およびメタノール改質燃料電池自動車もATPZEV(Advanced Technology Partial ZEV)2%として,超クリーンガソリン自動車がPZEVとして6%という枠で設定された。すなわち,化石燃料依存型自動車から新エネルギー自動車へのシフトを将来的に暗示するもので,先導的な法案と位置付けられている。
 さらに,人間活動に起因する二酸化炭素排出量削減については,世界的規模での取り組みが必要なことはコンセンサスがとられているものの,各国の思惑と実現性が複合的に絡んでおり,1997年12月に決定された京都議定書の行動計画が伴っていないなどの大きな課題を抱えている。
 このような背景のもとで,新エネルギー自動車を実現することには大きな意義がある。大気環境の改善,化石燃料依存型社会からの脱却と新エネルギーシステム社会の確立,二酸化炭素排出量の削減など,その効果は計り知れないものがある。しかしながら,実際上は多くの技術開発課題が横たわっていること,価格面でも実用から普及に至るまでのシナリオを描くには具体的手法がまだ確立できていないことも実態としてのしかかっている。
 本書は地球環境の現状と今後の取組み,エネルギー技術の展望,人間工学と健康への影響,自動車技術国家戦略,各種エネルギー自動車の開発動向,コンポーネントの最新技術動向等,多岐に亘った解説により今後の技術研究と開発への一助とすべく内容で構成した。とりわけ新エネルギー自動車と各コンポーネントの技術進化は目覚しく,特にモーターや電池技術に関しては日本が最先端を走っていることもあり,最新技術を網羅する構成で監修した。また一方では,自動車と人間のストレスは切り離せず,運転姿勢を含めた健康との関わりを新たな切り口として設定してみた。長時間の飛行機での搭乗にまつわって生じる「エコノミークラス症候群」は,自動車と全く無関係とはいいにくいからである。
 執筆陣は第一線でご活躍の方々に登場して頂き,質と信頼性の向上に努めた。最後にこのような時宜を得た形で本書を発刊できたのも,多忙の中,情熱をもって取り組んで頂いた執筆者のご努力,ならびにシーエムシー出版社の小林取締役と高木様,奈良様の熱意の賜物と感謝致します。
 2001年8月    監修者代表  佐藤 登  
            監修者 山田興一,佐藤 登


      執筆者一覧(執筆順)

田中加奈子  (財)地球産業文化研究所 研究員 工学博士
根岸 宏子   (社)産業と環境の会 研究企画部 研究員
佐藤 登    (株)本田技術研究所 栃木研究所 主任研究員 工学博士
湊  清之   (財)日本自動車研究所 新プロジェクト推進室 主席研究員
大川 裕子   (社)東京都薬剤師会会員 薬剤師
山田 興一   信州大学 繊維学部 教授 工学博士
堀江 英明    日産自動車(株) 総合研究所 材料研究所 主任研究員 工学博士
本間 琢也    燃料電池開発情報センター 常任理事 筑波大学名誉教授 工学博士
原  昌浩   (社)日本ガス協会 天然ガス自動車プロジェクト部 課長
若狭 良治    コープ低公害車開発(株) 代表取締役専務
後藤 新一    独立行政法人 産業技術総合研究所 エネルギー利用研究部門 クリーン動力研究グループ 
          グループ長 工学博士
金野  満    茨城大学 工学部 機械工学科 助教授 工学博士
古谷 博秀    独立行政法人 産業技術総合研究所 エネルギー利用研究部門 循環システム研究グループ
          主任研究員 工学博士
押谷 政彦    (株)ユアサコーポレーション 研究開発本部 基盤研究所 所長 工学博士
吉野  彰     旭化成(株) 電池材料事業開発室 部長
佐田  勉    トレキオン(株) COOディレクター
中山 恭秀    (株)ユアサコーポレーション 開発研究所 副所長
片桐  元    (株)東レリサーチセンター 表面科学研究部長 理学博士
直井 勝彦    東京農工大学 大学院工学研究科応用化学専攻 教授 工学博士
末松 俊造    東京農工大学 工学部 応用分子化学科 教務技官
岡田 益男    東北大学大学院 工学研究科 材料物性学専攻 教授 Ph.D
八木 啓吏    三洋電機(株) ニューマテリアル研究所 電子材料研究部 主任研究員
太田 修     三洋電機(株) ニューマテリアル研究所 所長
太田健一郎   横浜国立大学大学院 工学研究院機能の創生部門 教授 工学博士
山崎陽太郎   東京工業大学 大学院総合理工学研究科 物質化学創造専攻 教授 工学博士
山下 文敏    松下電器産業(株) モーター社 モータ技術研究所 主席技師 工学博士
斎藤 隆一    (株)日立製作所 日立研究所 情報制御第3研究部 主任研究員


      構成および内容

はじめに                                    佐藤 登

第1編 地球環境問題と自動車

第1章 地球環境問題                           田中加奈子
 1 はじめに
 2 温暖化のメカニズム
 3 人為的活動の温暖化への影響
 4 将来の温暖化ガスの排出量,温度上昇,海面上昇
 5 気候変化による人間システムへの影響
 6 気候変化を緩和する方策とその可能性
 7 おわりに

第2章 大気環境の現状と自動車との関わり             根岸宏子
 1 はじめに
 2 われわれの生活と自動車の関わり
  2.1 自動車産業の現状
  2.2 四輪車の登録台数の推移
   2.2.1 乗用車の使用状況
   2.2.2 輸送機関に占める自動車輸送量
 3 自動車の排出ガスに起因する大気環境の現状
  3.1 窒素酸化物(NOx)
  3.2 浮遊粒子状物質(SPM)
  3.3 光化学オキシダント
  3.4 一酸化炭素(CO)
  3.5 二酸化炭素(CO2)
  3.6 硫黄酸化物(SOx)
  3.7 交通渋滞による排出量の影響
 4 低公害車の開発・普及状況と課題
 5 おわりに

第3章 自動車を取り巻く地球環境                    佐藤 登
 1 地球環境と自動車
 2 リサイクルの現状と今後の動向
  2.1 リサイクルの具現化事例と規制動向
  2.2 ガラスのリサイクル
  2.3 EUリサイクル法規
 3 有害物質削減への取り組み
  3.1 法規動向
  3.2 鉛フリー対応
  3.3 ポストPVCの動き
  3.4 フロン対策
  3.5 エアバッグガス発生剤の転換
  3.6 その他物質規制
  3.7排ガス低減に対する触媒技術の取り組み
 4新エネルギーシステムへの取り組み
 5電動車輌技術の開発動向
  5.1 EVの開発動向
  5.2 HEVの開発動向
  5.3 FCVの開発動向
  5.4 その他の新エネルギーシステム
 6 おわりに

第4章 自動車の環境規制                          湊 清之
 1 はじめに
 2 自動車排出ガス問題の経緯
  2.1 自動車排出ガス
 3 今後のガソリン自動車の排出ガス規制
  3.1 排出ガス規制の動向
 4 ディーゼル自動車の排出ガス規制
  4.1 現状のディーゼル自動車排出ガス規制
  4.2 今後のディーゼル自動車排出ガス規制
  4.3 燃料品質対策
 5 主要国の排出ガス規制
  5.1 アメリカ
  5.2 EU
 6 燃料性状の改善
 7 おわりに  

第5章 自動車と健康                              大川裕子
 1 はじめに
 2 自動車と健康との関連
  2.1 「エコノミー症候群」に見る肺塞栓症
  2.2 呼吸器疾患に注意
  2.3 「腰痛」の恐怖
  2.4 精神的ストレス
 3 おわりに

第2編 エネルギー技術の展望 

第1章 20世紀までのエネルギー技術                   山田興一
 1 はじめに
 2 人口,エネルギー消費量の推移と一次エネルギー源
 3 エネルギー資源量
 4 エネルギー変換技術
  4.1 火力発電熱効率
  4.2 燃料電池発電システム
 5 環境技術
 6 その他
 7 まとめ

第2章 21世紀のエネルギー技術                      山田興一
 1 はじめに
 2 21世紀の温室効果ガス排出シナリオ
  2.1 SRESシナリオ分類
  2.2 21世紀の人口
  2.3 21世紀の経済成長率
  2.4 21世紀の一次エネルギー消費量
  2.5 21世紀のエネルギー供給形態
  2.6 21世紀のCO2排出量
  2.7 化石燃料使用量
 3 地球再生シナリオ
 4 21世紀のエネルギー技術
  4.1 太陽電池
  4.2 燃料電池システム
  4.3 材料高機能化
 5 おわりに

第3編 自動車産業における総合技術戦略 

第1章 今後の自動車産業を巡る状況と課題                   佐藤 登
 1 2025年の自動車を巡る社会環境
 2 2025年の自動車に対するユーザーニーズ

第2章 重点技術分野と技術課題                           佐藤 登
 1 地球環境保全とエネルギーの有効利用
  1.1 地球温暖化防止
  1.2 大気汚染防止
  1.3 リサイクルの推進
  1.4 自動車騒音の低減

第3章 技術戦略を推進するための制度的課題                   佐藤 登
 1 技術革新のための制度と機能
 2 知的財産権制度
 3 人材育成
 4 産学官の人事・技術交流
 5 規制との調和
  5.1 規制等が定める目標への対応により結果として技術革新が進展する例
  5.2 技術革新を促進する観点から既存の制度との調整が必要な例

第4章 技術戦略を推進するための産学官の役割と連携             佐藤 登
 1 産学官の役割
  1.1 産業界の役割
  1.2 学界の役割
  1.3 政府の役割
 2 産学官の連携

第4編 新エネルギー自動車の開発動向

第1章 電気自動車の開発                                 堀江英明
 1 はじめに
 2 走行に要求される出力
 3 電池の発熱計算
 4 組電池の信頼性確保
 5 EV用高エネルギー密度型リチウムイオン電池

第2章 ハイブリッド電気自動車の研究開発                      堀江英明
 1 はじめに
 2 HEVの構成
 3 車両性能とエネルギー効率
  3.1 各種車両での効率比較
  3.2 パワーユニット(エンジン)のエネルギー効率
 4 HEVの研究開発例
  4.1 ティーノハイブリッドの概要
  4.2 電源システム

第3章 燃料電池自動車の開発動向                           本間琢也
 1 はじめに
 2 小型化,コンパクト化への挑戦
 3 短い起動時間と負荷変動に対する応答性
 4 信頼性と耐久性
 5 コスト
 6 普及の時期と燃料の選択
 7 燃料電池自動車(FCV)の最前線
 8 おわりに

第4章 天然ガス自動車の開発動向                           原 昌浩
 1 はじめに
 2 天然ガス自動車の現状
  2.1 天然ガス自動車の種類
  2.2 CNG自動車の現状
 3 液化天然ガス(LNG)自動車
  3.1 LNGの特性
  3.2 LNG自動車の実用化調査
   3.2.1  LNG自動車の技術的課題
   3.2.2  LNG自動車の開発
   3.2.3  LNG自動車の性能評価
  3.3 今後の計画
 4 高効率天然ガス自動車
  4.1 筒内直接噴射天然ガス自動車の開発
   4.1.1  筒内直接噴射天然ガスエンジンの技術的課題
   4.1.2  筒内直接噴射天然ガスエンジンの開発
   4.1.3  筒内直接噴射天然ガス自動車の試作
   4.1.4  筒内直接噴射天然ガス自動車の評価
 5 その他の開発動向
 6 おわりに

第5章 LPG自動車の開発動向                              若狭良治
 1 はじめに
 2 LPG燃料の基礎知識
  2.1資源論
  2.2 燃料の低公害性
 3 LPG自動車の技術発展の段階
  3.1 燃料供給方法の進化
  3.2 LPG自動車の開発動向
  3.3 諸外国におけるLPG自動車の開発動向
  3.4 日本におけるLPG燃料供給システムの研究開発状況
 4 おわりに

第5編 新エネルギー自動車の要素技術と材料

第1章 燃料改質技術                         後藤新一,金野 満,古谷博秀
 1 GTL
  1.1 概要
  1.2 GTL製造プロセスと燃料性状
  1.3 日本における製造の取り組み
 2 ジメチルエーテル(DME)およびメタノール
  2.1 概要
  2.2 メタノール脱水反応
  2.3 合成ガスからの直接製造
 3 バイオディーゼルフューエル(BDF)
 4 水素
  4.1 概要
  4.2 水蒸気改質
  4.3 炭酸ガス改質
  4.4 酸素による改質

第2章 エネルギー貯蔵技術と材料
 1 二次電池概論                                佐藤 登
  1.1 はじめに
  1.2 二次電池の技術動向
   1.2.1  鉛(Pb-acid)電池
   1.2.2  ニッケル・カドミウム(Ni-Cd)電池
   1.2.3  ニッケル・亜鉛(Ni-Zn)電池
   1.2.4  ニッケル・金属水素化合物(Ni-MH)電池
   1.2.5  リチウムイオン(Li-ion)電池
   1.2.6  リチウムポリマー(Li-polymer)電池
   1.2.7  ナトリウム・硫黄(Na-S)電池とナトリウム・ニッケル塩化物(Na-NiCl2)電池
   1.2.8  酸化銀・亜鉛(AgO-Zn)電池
   1.2.9  電気二重層キャパシタ
 2 ニッケル水素電池における材料技術                    押谷政彦
  2.1 自動車市場へのニッケル水素電池の進出
  2.2 ニッケル水素電池の構成と反応
  2.3 EV/HEV用ニッケル水素電池とキーテクノロジー
  2.4 高温特性の向上
   2.4.1  高温時の充電効率
   2.4.2  高温耐久性(サイクル寿命)
   2.4.3  自己放電特性(保存特性)
  2.5 低コスト化(環境負荷低減)の視点
  2.6 おわりに
 3 リチウムイオン電池と材料                          吉野 彰
  3.1 リチウムイオン電池の概要
  3.2 リチウムイオン電池の構成材料
   3.2.1 電極構成材料
   3.2.2 電池構成材料
  3.3 自動車用としてのリチウムイオン電池の適正について
   3.3.1 PEV用電源としての適合性
   3.3.2 HEV用電源としての適合性
  3.4 まとめ
 4 リチウムポリマー電池技術と電池材料                   佐田 勉
  4.1 はじめに
  4.2 電池開発の歴史とリチウムイオン電池の開発
  4.3 リチウムポリマー二次電池用コア材料
  4.4 リチウムイオンゲルポリマー二次電池材料
  4.5 全固体リチウムポリマー二次電池と電池材料
  4.6 おわりに
 5 鉛電池と材料                                  中山恭秀
  5.1 はじめに
  5.2 鉛電池の構造
  5.3 構成材料
   5.3.1 正極板
   5.3.2 負極板
   5.3.3 VRLA電池用セパレータ兼電解液保持体
   5.3.4 その他接合部品
   5.3.5 端子ポール
   5.3.6 電槽・蓋
  5.4 おわりに
 6 電池材料の解析技術                             片桐 元
  6.1 はじめに
  6.2 炭素材料の評価
  6.3 Liの挙動に関する分析
  6.4 固体高分子型燃料電池の高分子電解質膜の分析
  6.5 おわりに
 7 電気二重層キャパシタと材料                         直井勝彦,末松俊造
  7.1 はじめに
  7.2 電気二重層キャパシタの原理
  7.3 EDLCの特長と用途
  7.4 電気二重層キャパシタ材料
   7.4.1 電気二重層キャパシタの構成材料
    (1)電極材料
    (2)電解液
  7.5 次世代大容量キャパシタ
  7.6 電気化学キャパシタ材料
  7.7 電気化学キャパシタの新たな材料設計と今後の展望
  7.8 おわりに
 8 水素貯蔵材料の開発動向                          岡田益男
  8.1 はじめに
  8.2 水素吸蔵材料の概要
   8.2.1  AB5型希土類系合金
   8.2.2  AB2型ラーバス合金
   8.2.3  A2B型Mg系合金
   8.2.4  BCC型合金
  8.3 二次電池用合金の開発現況
   8.3.1  La-Mg-Ni系合金
   8.3.2  BCC型合金
  8.4 水素貯蔵用材料の開発現況
   8.4.1  カーボン材料
   8.4.2  アルカリ金属系水素化物
   8.4.3  BCC型合金
  8.5 おわりに

第3章 エネルギー発電技術と材料
 1 太陽電池と材料技術                             八木啓吏,太田 修
  1.1 はじめに
  1.2 太陽電池の特徴
   1.2.1  太陽電池の発電原理
   1.2.2  太陽電池の種類と製造方法
  1.3 太陽電池の応用
   1.3.1  エレクトロニクス製品への応用
   1.3.2  独立電源への応用
   1.3.3  住宅用太陽光発電システムの普及
   1.3.4  中規模太陽光発電システム 
  1.4 未来のエネルギー供給システム(GENESIS計画)
  1.5 おわりに
 2 固体高分子形燃料電池開発と材料                     太田健一郎
  2.1 はじめに
  2.2 燃料電池の原理
  2.3 燃料電池の特徴
  2.4 燃料電池の種類と燃料電池システム
  2.5 固体高分子形燃料電池(PEFC)
  2.6 固体高分子形燃料電池の材料
  2.7 おわりに
 3 直接メタノール形燃料電池の要素技術                   山崎陽太郎
  3.1 はじめに
  3.2 COによる触媒被毒
  3.3 DMFCの動作原理
  3.4 電解質膜の高温化
   3.4.1  高温作動の必要性
   3.4.2  メタノール・クロスオーバーの低減
   3.4.3  新規プロトン伝導膜の開発
  3.5 膜・電極接合体の作製
  3.6 セパレータの低価格化
  3.7 液体燃料供給およびセパレータに伴う問題
  3.8 インバータの開発
  3.9 メタノールの安全性
  3.10 まとめ
第4章 モータと材料技術                            山下文敏
 1 電気自動車(EV)用モーターの具備すべき条件
 2 モーターの体格と効率
 3 磁石モータ(PM)の構成要素とその特徴
 4 主要材料の動向
  4.1 鉄心材料の役割
  4.2 高磁束密度域での低損失化の例
  4.3 磁石材料
 5 リサイクル対応への技術動向
  5.1 リサイクル価値
  5.2 主要材料の分離・回収
 6 まとめ

第5章 パワーデバイスと材料技術                      齋藤隆一
 1 はじめに
 2 パワーデバイスにおける材料技術の役割
  2.1 半導体材料
  2.2 実装材料
  2.3 接合材料
 3 SiC半導体技術
 4 パワーデバイス用実装材料技術
  4.1 絶縁基板材料
  4.2 金属基板材料
 5 パワーデバイス用接合材料技術
 6 今後の材料技術への期待
  6.1 SiC半導体結晶材料品質の向上
  6.2 複合化技術の活用
  6.3 環境への配慮
  6.4 コストの継続的低減

内容説明

本書は地球環境の現状と今後の取り組み、エネルギー技術の展望、人間工学と健康への影響、自動車技術国家戦略、各種エネルギー自動車の開発動向、コンポーネントの最新技術動向等、多岐にわたった解説により今後の技術研究と開発への一助とすべく内容で構成した。とりわけ新エネルギー自動車と各コンポーネントの技術進化は目覚ましく、特にモーターや電池技術に関しては日本が最先端を走っていることもあり、最新技術を網羅するようにした。また一方では、自動車と人間のストレスは切り離せず、運転姿勢を含めた健康との関わりを新たな切り口として設定してみた。

目次

第1編 地球環境問題と自動車
第2編 エネルギー技術の展望
第3編 自動車産業における総合技術戦略
第4編 新エネルギー自動車の開発動向
第5編 新エネルギー自動車の要素技術と材料

著者等紹介

山田興一[ヤマダコウイチ]
信州大学繊維学部教授。工学博士

佐藤登[サトウノボル]
(株)本田技術研究所栃木研究所主任研究員。工学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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