出版社内容情報
感動を呼んだ岩下壮一神父の生涯。秀才といたわれた岩下壮一とその家族を余すところなく描く長編伝記。・・・・・・・岩下壮一没して55年、この物語を終えるにあたり、武蔵野の面影の残る東京府中のカトリック墓地を私は訪れた。現在、墓は共同で、手入れのゆきとどいた芝生を前に、等身大の復活のキリスト像を仰いで「わたしは復活であり、生命である」と刻まれた大きな墓碑には、50人余りの司祭の名が整然と並んでいた。「F.ザビエル岩下壮一・1889.9.18~1940.12.3」の文字をしみじみと読んだ。土葬の個人墓から移されて、もう大分たつ。(本文より) 587頁 (109)