出版社内容情報
長崎・浦上天主堂の主任司祭を努めた俳人でもある神父のエッセイ集。「露に潤うた男たち」、「春夢去来」に続く第3弾・・・・・羽田に着いてから、口直しにコーヒーを飲みました。いちばん高いのを注文したのに、なんの味もしないのです。静岡駅の「いわし定食」には、問題がなかったことにはじめて気付きました。鼻ばかりか、舌も喉も風邪のビールスに冒されていたのです。「己が方圓に従はしめむ」とする小人の遅い反省でした。横井也有の名文を「ふろしき賛歌」と名付け、平成三年の座右の銘にして励むことにします。(本文より) 238頁 (081)