出版社内容情報
16歳の少年が突然すべてを捨て、隔離の園に入る。ハンセン病患者の望郷の歌!人の世には
山を越え
河を渡っても
辿りつけない
ふる里がある
16歳でハンセン病を宣告され、隔離生活に入った少年の心が、ふるさとを恋う。
自分の体の現実、苦しみを共有する寮友の死。ハンセン病をに関して起きた、差別や人権を奪われた隔離の問題を、この歌集は訴えている。
この受難を克服し、誰からも慕われるような人柄を形成した赤人氏の歌は、私たちの胸をうつ。
伊藤 赤人[イトウ アカヒト]
著・文・その他
内容説明
元ハンセン病患者が綴った魂の五行歌。
目次
渚
ニンフ
黄落
望郷
迷い鳥
差別の切口
夏まつり
柊垣
絆
温め酒
花の雨
蛍火
鳩笛
著者等紹介
伊藤赤人[イトウアカヒト]
1944年、16歳のときに病の宣告、国立療養所全生園に入所。所内の詩話会を知り、詩作を始める。機関誌「多磨」に作品を発表すると共に、所内の同人誌「灯泥」に、次いで全国療養所、同人誌「石器」に参加、後年になって俳句、五行歌に出会う、現在五行歌同人、全生園五行歌会代表
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