イェイツと夢―死のパラドックス

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  • サイズ A5判/ページ数 410,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784882027010
  • NDC分類 931
  • Cコード C0098

出版社内容情報

 作品全体に響きわたる魂を揺さぶる声の正体は? 多くの文学、思想、宗教等から影響を受けたイェイツは、ロマン派の継承者、象徴主義者、神秘主義者、現代詩人、アイルランド独立の旗手、アングロ・アイリッシュの苦悩者、東洋と西洋の橋渡し人などの多面性を持つ。そのため、全体像を貫く本質的個性とは何かが見えにくくなっていた。本書は、そのペルソナを繋ぐものとして想像力をあげ、〈生を逆説として映す死の鏡〉を用意した作品世界に光を当てる。
 
 ◆主な目次  
  夢からの逃避としての夢
  秘められた夢の名前ケルブと〈夢の沈黙〉
  夢の変貌と夢の責任
  夢の心象化とケルブ
  夢の心象を破壊するもの
  楽園か、煉獄か、「ビザンティウム」、夢の航路へ
  〈実存の夢〉としての詩「動揺」
  悲劇における夢の生成と〈夢幻能〉との出会い
  『煉獄』の中の夢の主体性 

内容説明

作品全体に響きわたる魂を揺さぶる声の正体は何か!ロマン派の継承者、象徴主義者、神秘主義者、現代詩人、アイルランド独立の旗手、アングロ・アイリッシュの苦悩者、東洋と西洋の架橋など多面的なイェイツのペルソナを貫通するものとしての“想像力”をあげ、その本質と作品世界に光を当てる。

目次

第1章 夢からの逃避としての前期の夢
第2章 秘められた夢の名前ケルブと“夢の沈黙”
第3章 夢の変貌と夢の責任
第4章 夢の心象化とケルブ
第5章 夢の心象を破壊するもの
第6章 楽園か、煉獄か、ビザンティウム、夢の航路へ
第7章 “実存の夢”としての詩「動揺」
第8章 悲劇における夢の生成と“夢幻能”との出会い
第9章 『煉獄』の中の夢の主体性

著者等紹介

木原誠[キハラマコト]
1961年生まれ。佐賀大学文化教育学部助教授、英文学、アイルランド文学専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

17
夢について知りたくて読む。夢と眠りを対立的に捉え、実存的な夢を死の側から生を見つめる覚めた夢と考えるイェイツの感覚は興味深い。そして、西洋の伝統的な理解に反して、この死の夢が開示する場を煉獄とし、そこに回る炎の剣・ケルブを見る。ケルブは、エデンの東に追放された人間が、二度とエデンの園に入らないように見張る番人であるから、ケルブと出会うときの人間は、根源的な自己呵責を抱えている。こういった夢を夢見る主体は人間であるが、夢の主体は夢自体というフーコー的解釈も面白い。確かに夢では主体が自分ではないと私も感じる。2015/12/03

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