カナダの文学
寝盗る女〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 321p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784882025108
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

死んだはずの“魔性の女”が再び現れた…苦い経験を持つ三人の中年女性が、若き日を回想しながら新たなる人生の危機に立ち向かう。鋭い感覚で照射する女たちの肖像。2000年ブッカー賞受賞作家の長編小説。

著者等紹介

アトウッド,マーガレット[Atwood,Margaret]
1939年カナダのオヌワに生まれる。オンタリオ北部やケベックで少女時代の大半を過ごし、トロント大学に入学、ノースロップ・フライのもとで英文学を学ぶ。その後、ケンブリッジ、ラドクリフ大学で英文学修士号を取得。さらにハーバード大学大学院で学んだ後に、カナダ各地の大学で教鞭を執る。処女詩集『サークル・ゲーム』でカナダ総督文学賞を受賞。詩、長編、短編小説から評論、児童書まで幅広く活動する。詩集『スザナ・ムーディーの日記から』(1970)、小説『食べられる女』(1969)、『浮かびあがる』(1972、)、『侍女の物語』(1985)、『Alias Grace』(1996)などで世界各国の文学賞に輝く。最新作『The Blind Assassin』(2000)でブッカー賞を受賞。評論集『サバイバル』(1972)ではカナダ文学とは何かを正面から問いかけた

佐藤アヤ子[サトウアヤコ]
明治学院大学文学部助教授。日本カナダ文学会役員。明治学院大学大学院博士課程修了。ブリティッシュ・コロンビア大学客員研究員(1991-1993)。主な著書に『J.D.サリンジャー文学の研究』(共著、東京白河書院)。主な訳書にJ.D.サリンジャー『一九二四年、ハプワースの16日目』(共訳、東京白河書院)、ノースロップ・フライ『同一性の寓話』(共訳、法政大学出版)、トムソン・ハイウェイ『ドライリップスなんてカプスケイシングに追っ払っちまえ』(而立書房)

中島裕美[ナカジマヒロミ]
攻玉社高等学校教諭。明治学院大学非常勤講師。明治学院大学大学院博士課程修了
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感想・レビュー

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アーちゃん

47
2001年日本語訳発行、1993年作品。『老いぼれを燃やせ』内の後日談という短編「わたしは真っ赤な牙をむくズィーニアの夢を見た」が面白くて本編を手に取った…ところが分厚いハードカバー版でしかも栞がない(^^;)上下巻合わせて700ページ超というのに怯んでしまったが、読みやすくて上巻読了。後日談で知ってはいたけれど、ズィーニアは1990年ごろレバノンで爆死、既に故人。トニー、カリス、ロズの”寝盗られた”三人組の思い出話から個々の章へと話が流れる。上巻ではトニーと夫のウエストの章。なるほどズィーニア悪女です。2025/04/14

星落秋風五丈原

27
大学教授で戦争を研究しているトニー、宝飾店で働くカリス、親の代からの資産家ロズは、かつてズィーニアの葬儀に参列していた。物語の中心人物ズィーニアは語り手にならず、物語の対象である。反論も主張もできない存在であるため、本当の所彼女がどんな人物だったのか、何を思っていたのかは藪の中なのだ。少なくとも関わった三人にとっては、ズィーニアはとびきりの悪女だった。なぜか自分達の一番弱い所に付け込んで金を出させ(もちろん返さない)、果ては恋人や夫を奪って去る(もちろん返す、というか捨てる)。2021/09/23

yzyk

3
面白い!寝取られる側の悔しい気持ちとか恐怖心が刺さるねー。心に刺さった棘は抜けないもんなんだよねー。ズィーニアに惹かれ、トニーと暮らすウェストの気持ちがさっぱりわからんのだよ。なんなんだこのゴミみたいな男はヨォ。2017/05/30

haruko

2
(下巻)を読み終わってからゆっくり感想書きますが、取りあえず面白くってイライラ。何故イライラ?寝盗る女のズィーニアはもちろんだけど、お人好しのトニーにもイライラさせられます。下巻を急ぎます。2014/01/10

ayaka

1
流れがつかめるまでは少し戸惑ったが、さすがはアトウッド、厚いけど読みやすい。ズィーニアは悪女だと気づきつつも惹かれていくトニーとの関係も面白い。また、トニーの逆さ言葉が興味深いなぁと思った。2012/04/12

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