内容説明
ロシアでは神を信じない者も、悪魔は信じたのである。ロシア社会と宗教の「影」の部分―異教・迷信・呪術―を微細に考察する本格論考。
目次
中世ロシアの聖ニコラ信仰―農民の神概念と宗教的プラグマチズム
中世ロシアの異教と教会
十四世紀ロシアのペスト流行と宗教界
十六世紀イヴァン雷帝の『百章教会令』
十七世紀ロシアの魔女裁判
十九世紀ロシア農民の俗信と旧習―その神経症的症候群を繞って
十九世紀ロシア農民の犯罪と暴力―その非キリスト教的道徳の世界
十九世紀ロシア農民の大地信仰―悪魔に抗する母なる神
ロシアの神々と民間信仰―崩れた民衆の神話