目次
序章 予備的考察
第1章 「ヘントの和平」400年
第2章 ネーデルランドの反乱と唯物史観
第3章 15・16世紀のネーデルランド全国議会について
第4章 ヘントのカルヴァン派独裁(1577‐1584)
第5章 議会と主権―オランダ共和国の成立
第6章 「即位大典」とネーデルランドの反乱
第7章 「即位大典」をめぐる諸問題
第8章 ヨハンナとウェンセスラスの「即位大典」(1356)
第9章 「17州」考
第10章 近世初期における産業の自由と規則―ホントスホーテのセー工業を中心に
感想・レビュー
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エンタツ
1
オランダというより、中世から近代のフランドル史。ネーデルランド反乱は、議会に参加していたフランドル貴族野や郷紳層のスペイン支配への反発であり、旧教と、カルヴァン派との宗教対立は一側面に過ぎず しかも、ヘント(ガン)のカルヴァン派急進組が、スペインのアルバ公らの弾圧で痛めつけられた、ホラント・ゼーラントの北部ブラバントからスペインの目をそらし、独立体制へ、戦いを交えながら進めていく。オランダの議会制に関する政治史的好考察が大元であるため、独立戦争の記述は希薄であるため、その点は注意すべきである。2012/12/12