内容説明
本書は、作品の構成、プロットの展開、背景、雰囲気など芸術上の目的から、作者が故意に歴史上の事実のどの点を歪め、どの点を省き、どの点を拡大解釈したのか、またなぜ歴史的に正確を期さねばならなかったのかなどを考察し、ヘミングウェイの手法や芸術の基盤を明らかにしようとした画期的な研究である。
目次
第1部 1928年~1930年―執筆中のヘミングウェイ(再訪;小説の執筆;細部にわたる修正;出版―語句の言い換え)
第2部 1918年~1928年―『武器よさらば』の成立(イタリア戦線―1915年~1916年;カポレットーの退却;小説の資料;キャサリンを求めて)
第3部 評論―技法と構造(紀行文学としての『武器よさらば』;技法;構造)