内容説明
文学作品の意味は時代の変化と共に変っていく。作家や作品は歴史的な存在として、各時代の意識につねに晒されており、時代と人の求めるところによって再評価されつづけ、作品は批評される一方で無言のうちに、批評する側の問題意識や精神構造を隠すべくもなく露にしてしまうものである。この論集では、イギリス・ロマン派文学にそれぞれの問題意識が対峙されている。
目次
ポウプの自然とワーズワスの自然
ワーズワスとスノードン登山―「詩人の心の成長」をめぐって
‘A Poet Speaking to Men’の誕生とワーズワスの平等の意識
ワーズワスの「荒地」
『序曲』におけるエピファニーをめぐって
苦悩する茨
Poetry of Vulgarity―旅の風景と空間をめぐるキーツの美学的認識
ロレンスの文明観
イェイツと“失意のオード”―ロマン派的ジャンルの一変奏
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