内容説明
欧州帰りの画家・小野竹喬が、初めて入善を訪れた大正十二年に描いた「村道」は入善町の田園地帯を画題としたもので、道の彼方、南の方向に僧ケ岳の山並みが見え、北は万波寄せくる有磯の海となっている。本書は、竹喬を“京都の父”と呼び、家族ぐるみの親しい付き合いがあった著者が、その思い出を綴ったものである。
目次
竹喬さん
笠岡周辺の画跡を訪ねて
長男春男の戦死と茜雲
数珠掛鳩のこと
雪中、午前二時のスケッチ
癌が発見されて
「奥の細道句抄絵」余話
「奥の細道句抄絵展」と文化勲章
最後の入院〔ほか〕
著者等紹介
小野常正[オノジョウショウ]
昭和3年6月30日、富山県入善町、養照寺で出生。敗戦直後、大谷大学予科を経て学部にて社会学を学ぶ。法務省入省、法務事務官。京都放送入社、CM課長・企画課長など。富山県・養照寺第26世特命住職。笠岡市立竹喬美術館顧問、同市文化功労者表彰、現在、同美術館名誉館長
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