内容説明
この巻では、徳川将軍を頂点とする幕藩制の社会が動揺し、そして崩壊するまでの江戸中期から後期の時代を扱っています。この時代は、幕府も諸藩も出費がかさんで財政が苦しくなり、借金を百姓からの重い年貢や莫大な御用金で払おうとしたので、百姓は暮らしをまもるため、命がけで一揆を起こしました。その半面、百姓から重い年貢を取り立てるため、領民のなかの「かわた」身分のひとびとをわざと卑やしめ、百姓に優越感をもたせようとする卑劣な政策も行われました。「かわた」身分のひとびとは、この不当な身分差別に反対して勇敢にたたかいました。これら先人の知恵と勇気の物語でこの巻をまとめました。
目次
第1章 山中一撥
第2章 代官早川正紀の治績
第3章 渋染一揆
第4章 山田方谷と備中松山藩
郷土史豆辞典