内容説明
禅院で始まった飲茶の法がその精神とともに茶の湯に昇華される。茶の湯の起源から説き起こし、利休や宗湛など、草創期の宗匠たちが遺した多くの茶書を読み解き、そこに込められた茶の湯の心髄、ワビ・サビのこころを学び、「茶の湯とは何か」を考える。茶の湯の原点を禅にもとめる著者が、長年読み親しんだ茶書を通じて著わす茶禅一味の世界。前作『茶の湯の心』に続く「茶の湯」第二作。
目次
1 禅と茶との間(禅と茶との間;雲門の好日;近世大徳寺の茶;墨蹟とは何か)
2 茶書を読む(野菊の茶―関白と利休との戦い;紹鴎最後の正月茶会;山上宗二の目―茶入の評価価格をめぐって;嵐雪とその茶碗銘 ほか)
3 文物寸考(茶考;鉢考;皿考;釜考 ほか)