内容説明
一介の町のチューナーから端を発し、世界的なコンストラクターとしての名声を得るまでになったヨシムラ。しかし、名声のカゲには語りつくせない様々な労苦とニガイ思い出があり、いまなお続いている。妥協のないマシン作り、あくなきレースへのチャレンジ、そして勝利という結論を求めてやまないヨシムラだから当然の副産物といえる。頂点を極めんとするヨシムラの一丸の願いは、あきらかにPOPやFUJIOを中心にした人間集団の結束を固めている。熱き情熱があるかぎり底知れぬ力は生まれる。エンジンチューニングひとつテーマにとっても、人の一生で成しとげられる質、量は知れている。名声を裏づけるクォリティーとアイデアを生み出しているPOPにしてもひとりの人間にすぎない。過去30数年、そしてこれからも、類いまれにみるエンジンチューニングへの追求心がヨシムラを走らせる。レースをすることが宿命ともいえる。レースをしなければ何も得られない。それがヨシムラだ。
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- 和書
- 巣から落ちたつばめの子