谷崎潤一郎のディスクール―近代読者への接近

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  • サイズ A5判/ページ数 305p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784881646335
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C3095

内容説明

文学が“商品”化した大正から昭和初期、谷崎潤一郎は新たに出現した大衆読者に、戸惑いながら接近していった―。メディアの向こうの見えない読者との葛藤とその力学を、谷崎テクストという現象に見いだし、物語言説(ディスクール)の運動の中に、批評性と文体変革の軌跡を追う。

目次

谷崎文学をディスクールとして読むために
第1部 メディアを横断するエクリチュール(通俗からの回路―「お艶殺し」の図像学;メディア戦略とその不可能性―「武州公秘話」と読者;テクストの臨界―「細雪」の読まれ方)
第2部 コンテクストとしての消費文化(資本と帝国―「小さな王国」の学校制度;サラリーマンと女学生―「痴人の愛」における“教育”の位相)
第3部 歴史へのパースペクティブ(大衆としての読者―「乱菊物語」の方法;メタヒストリーとしての小説―「「九月一日」前後のこと」から「盲目物語」へ;歴史叙述のストラテジー―「聞書抄」のレトリック)
第4部 翻訳行為としての読むこと(古典と記憶―「蘆刈」における“風景”のナラトロジー;文体と古典―『源氏物語』へのまなざし)

著者等紹介

日高佳紀[ヒダカヨシキ]
1968年島根県生まれ。成城大学大学院博士後期課程単位取得退学。博士(文学)、名古屋大学。現在、奈良教育大学教授。専門は日本近代文学。メキシコ大学院大学(El Colegio de M´exico、メキシコ合衆国)、チュラーロンコーン大学(Chulalongkorn University、タイ王国)にて客員教授を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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きつね

5
7章182「芥川と谷崎の論争は「小説」の価値そのものをめぐってたたかわされたものである。(略)しかし、芥川との論争における谷崎の発言の枠組みを直接「「九月一日」前後のこと」に当てはめることはできない。むしろ、(略)「あれは小説ではない」、さらに「古くて実に常套的だ」という言説には、「「九月一日」前後のこと」は、「〈筋〉の面白さ」を追求したものではない、という谷崎の開き直りを読むべきであろう。」 189-190「「「九月一日」前後のこと」の表現は、少なくとも「饒舌録」で構想した「構造的美観を持ち合わせた小説2016/04/01

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