感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hyena_no_papa
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途中、付箋紙が一二枚挟んであるのでつまみ読みくらいはしたのかも知れないが、通して読むのは多分初めて。著者は九州朝日放送入社し古代史にも関心を持つが、福岡県の中学生が文化祭で発表した邪馬台国論に触発されて邪馬台国探訪への道を深める。「あとがき」に〝私小説風ノン・フィクション〟と記すように堅苦しい邪馬台国論ではなく、抵抗なく読める。古田武彦氏とも関わりがあり、その説にも影響を受けているが批判的な部分も明記する。邪馬台国論争が未だ牧歌的であった頃の面影を漂わせる。歴史に関心を持つ中学生へのエールでもあるのか。2021/03/02