内容説明
若きヘンリー八世の教育係であり、聖職者。ユーモアに包まれた辛口の諷刺詩と数々の伝説で今なお親しまれるジョン・スケルトン。枢機卿ウルジーとの確執、その実像に迫る。
目次
1 『桂冠詩人スケルトンの愉しい話』から
2 小品から(『愛しのわが雛菊よ』;『痛ましき姿にて』 ほか)
3 『バラッド』から(『フィリップ・スパロウ』)
4 『諷刺詩』から(『コリン・クラウト』;『スコットランドとの戦い』 ほか)
著者等紹介
スケルトン,ジョン[スケルトン,ジョン][Skelton,John]
1460?~1529。オックスフォード及びケンブリッジに学び、両大学から「桂冠詩人」の栄誉を受けた。Henry7の信任篤く、若き日のHenry8の教育係を勤めたが、その後、1498年、Norfolk、Dissの聖職者となった。この頃から、詩人としての人生が始まったと言える。文才に富み、エラスムスは、「イギリス文壇の光彩」、またイギリス最初の印刷業者キャクストンは、「学者、翻訳家にして、著名な詩人」と呼んでいる。1483年頃からEdward4やHenry Percyの死を悼む詩などを書いていたが、それ以降の主要作品として、Henry7の宮廷生活の浮薄を諷したBouge of Court、フロッデンの戦いをテーマにしたAgainst the Scots、自身の詩才、その他自分の周囲の人々を歌ったThe Garland of Laurel、Wolseyの悪政、教会の腐敗を激しく揶揄したColin Clout、雀を悼む娘を歌ったPhilip Sparrow、その他、Why Come Ye not to Court?などがある
園部明彦[ソノベアキヒコ]
東京生まれ。1969年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程を経て、現在、独協大学外国語学部教授、早稲田大学法学部非常勤講師
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