内容説明
学校周辺の自然(生態系)は、生物、環境、人との間に張りめぐらされた目には見えない複雑なネットワークで成り立っている。本書ではこれらの生物同士、もしくは生物と環境との間の関係を最大のテーマとして取り上げている。校庭の自然には、地域が異なっても、人間の諸活動の直接・間接の影響のもとに形成・維持されていることによる共通した特徴がある。本書で取り上げた観察や実習の事例は、著者らの勤務地である千葉県やその近郊都県でのものが多いが、本質的には普遍的な内容を含み、全国のさまざまな学校で活用できるものを目指した。
目次
自然のドラマ
生き物たちのネットワーク(サクラに集まる生き物;カラスノエンドウをめぐる生物間のネットワーク;アブラムシをめぐる生物間のネットワーク;花と虫との利用し合う関係;虫たちの防衛戦略;人の活動との関わりの中で生き抜く雑草;グラウンドの草地での生物同士の関わり ほか)
校庭の生き物調べ
著者等紹介
浅間茂[アサマシゲル]
1950年新潟県に生まれる。現在、千葉県立千葉高等学校教諭。生き物と環境の関係を主テーマに水環境、クモの生態、ボルネオの生物を研究している。地域の教材化で日本生物教育会賞金賞を受賞
中安均[ナカヤスヒトシ]
1952年東京都に生まれる。現在、千葉県立千葉西高等学校教諭。人を含めた生き物同士の関わりに関心を持ち、そうした観点から生態実習教材の開発に努めてきた。熱帯雨林の自然に魅せられ、ボルネオ島を主なフィールドとしての野生動植物の生態観察を続けている
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