出版社内容情報
神秘的な美しさと愛くるしさでフランスを熱狂させた、エジプトからの「生きたワイロ」フランス革命とナポレオン帝政を経て、束の間の平和に浮かれるパリに送られたキリンと、それをとりまく人々の物語19世紀初頭のパリは、キリンの噂でもちきりだった――エジプトの総督からフランス国王への貢ぎ物として、アフリカの奥地からはるばる6000キロを旅してやってきた「異国の動物」。子供はキリン型のクッキーを買い、婦人は髪を "キリン風" に結い上げ、男たちは "キリン的" なタイを結んだ。政治的「賄賂」として献上されたキリンが、贈り主の思惑を離れ、パリ市民のあいだに一大ブームを巻き起こしていた・・・歴史に埋もれたキリンのエピソードを切り口に、革命とナポレオン帝政を経た王政復古期のフランス社会、地中海世界の文化交流の模様を鮮やかに描き出す歴史ノンフィクションの秀作!エジプトからパリに送られたキリンの驚くべき旅路を追った素晴らしい作品―ニューヨーク・タイムズノンフィクションでありながら、小説やお伽話のような驚きと冒険の楽しみに満ちている―フィラデルフィア・インクワイアラー神秘的な動物と好奇心の強い著者による、目を見張る事実のコラージュ―ロサンゼルス・タイムズ原題:ZARAFA―A Giraffe's True Story, from Deep in Africa to the Heart of Paris
内容説明
神秘的な美しさと愛くるしさでフランスを熱狂させた、エジプトからの「生きたワイロ」。フランス革命とナポレオン帝政を経て、束の間の平和に浮かれるパリに送られたキリンと、それをとりまく人々の物語。
目次
二つのアフリカ
甘美な悪夢
ルネサンスの野蛮人
エジプトを盗む
貢ぎ物
乳色の海
別れ
キャメロパード
眠るマルセイユを横切って
夜会“ア・ラ・ジラフ”
日ごとに喜びが深まり
野次馬の迷惑なふるまい
異国の美女
約束どおり
あれほどの幸せ
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