出版社内容情報
私の中に何かがいる…戦慄の心理スリラー今日がその日だ―退院日の朝、精神病院のベッドで目覚めたエレンは純粋な喜びを感じていた。これで愛する夫のもとに帰れるのだ。退院後、優れたハープシコード奏者であったエレンは、演奏活動を再開する。しかし、音楽も、夫との生活も、以前とはすべてが微妙に違っていた。不安に怯えるエレンの前に、ひとりの男が現れたときから、封印されていた忌まわしい過去が形をなしはじめ、彼女をめぐる暗い影は、恐怖に満ちたクライマックスへと次第に戦慄の度合いを増してゆく…。人間心理の暗部に深く探索の針をおろし、そのあまりに突き抜けた先見性ゆえに、70年代に劇的な復権を果たすまで不当に埋もれていた本書は、読み巧者ジュリアン・シモンズが手放しで絶賛し、各種ベスト表にも選出された<幻の傑作>である。1冊の本で、こんなに何度もぞっとさせられたのは久しぶりです。ぜひ読んでみて下さいよ。(中略)冒頭からの緊張感に満ちた不気味なタッチといい、時にカット・バックされる、過去と現実が地続きになった眩暈のするような描写といい、読んでいる方が不安を覚えるほど突き放された感触といい、うーん。これはお勧めです。―恩田陸(巻末エッセイより)原題:Devil Take the Blue-Tail Fly
内容説明
今日がその日だ―退院日の朝、精神病院のベッドで目覚めたエレンは純粋な喜びを感じていた。これで愛する夫のもとに帰れるのだ。退院後、優れたハープシコード奏者であったエレンは、演奏活動を再開する。しかし、音楽も、夫との生活も、以前とはすべてが微妙に違っていた。不安に怯えるエレンの前に、ひとりの男が現れたときから、封印されていた忌まわしい過去が形をなしはじめ、彼女をめぐる暗い影は、恐怖に満ちたクライマックスへと次第に戦慄の度合いを増してゆく…。人間心理の暗部に深く探索の針をおろし、そのあまりに突き抜けた先見性ゆえに、70年代に劇的な復権を果たすまで不当に埋もれていた本書は、読み巧者ジュリアン・シモンズが手放しで絶賛し、各種ベスト表にも選出された“幻の傑作”である。
感想・レビュー
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財布にジャック
しろ
メイロング
紅はこべ
言音 / 放置気味…。