目次
1(ポショワールに見るアール・デコのアーティスト&ファッション;ジョルジュ・ルパープ;シャルル・マルタン ほか)
2(アール・デコのガーデン・ランドスケープ;レイモンド・シャメゾン;アール・デコの貴重なガーデン)
3(伝説となった時代の巨星たち;ジャンヌ・ランバンのピクチャードレス;マドレーヌ・ヴィオネの服は彫刻 ほか)
著者等紹介
大石尚[オオイシナオ]
文化服装学院デザイン科卒業。文化出版局入社、特派員としてニューヨーク駐在。米国「ハーパース・バザー」誌特別記者。その後フリーの服飾評論家として執筆活動に入る。パリ・コレクション、ニューヨーク・コレクションの日本への紹介では先駆者的な役割を果たす。1992年より、5回にわたり和光ホールにて展覧会開催。2003年より精華大学(中華人民共和国)にて「ファッション文化論」と題し集中講義を行う。現在、ファッション振興財団常任理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
280
著者の大石尚氏(女性)は、文化出版局の特派員を経て、現在はフリーの服飾評論家。ここで取り上げられているポショワール(浮世絵の手法にヒントを得た手彩色の版画)の版画家ジョルジュ・ルパープ等6人はいずれも20世紀前半に活躍した人たちである。技法やタッチはそれぞれに異なるが、アール・デコの意匠を基調とする点で共通する。日本では、いわゆる大正ロマンの香りがまさにそうだ。どの作品も眺めていてうっとりするが、しいて言うならばジョルジュ・バルビエの華麗さをとるか。2023/11/21
内島菫
18
小林かいちと同時代のポショワール版画、特にバルビエが目的。浮世絵の取り入れ方や当時のファッションデザインの奇抜さではこちらが目を引くものの、作品から受ける衝撃は、かいちの方が大きかった。ファッションではなく版画表現のセンスの違いだろう。また、かいち作品の特徴の一つでもある大胆なグラデーションの使用は、本書のポショワールでは見られない。当時の流行であるアール・デコ風にデザインされた庭のポショワールも、植物がデザイン化・色彩化され独特の輝きを放っている。ただし著者には著書多数とあるが、文章のセンスはない様子。2016/12/11