内容説明
色彩にはそれぞれの意味がある。色の原点を求めて古代をさぐる。五行思想と五色は、中国の古代世界を形成する大きな要素である。本書は、著者30年の東洋美術編集の経験を通して、中国・日本の古代文化の諸相をたずねたユニークな案内書である。
目次
天壇の瓦―序章にかえて
北陵の巾舞
黄色い甍
琉璃の瓦
五色の壇
五徳の転移
水徳と黒
朱縄の祭壇
朱色の痕跡
古代人の色
四神と方位
天の思想―屋根と天井
天の思想―天壇ふたたび
社と樹木思想
五木の精
鬼門と門神
鬼と鎮墓獣
彊良と土伯
神楽の採り物―七支刀のことなど
鹿の角考
再説・鹿の角考
再生した角
再生願望
魂の依代
方明と依代
五行思想の発生―結びにかえて