内容説明
本書は、もともとイギリスの放送協会(BBC)が放送大学、科学史講座のテキストとして用意したものであるが、その新鮮なアプローチが評価されて、わが国でも出版されたものである。その特徴は、Science and Beliefという原書のシリーズ名からもうかがえるように、従来たがいに対立抗争するものとされてきた科学と宗教の衝突を、二十世紀後半に科学史学会をはじめ、人文科学や社会科学の諸分野で広く受け入れられるようになった、近代科学は十七世紀における科学革命を待って成立したとする理解に立ち、その意義を確立したところにある。本書はその科学革命とピューリタニズムの深いかかわりを論じる。この主題との関係で、巻末に訳者による「付・近代科学とピューリタン主義」を加えた。
目次
1 ピューリタン主義と科学
2 啓蒙運動:理神論者と「理性主義者」
3 非国教主義と技術の発展
4 ボイルからペイリまでのイギリスの自然科学
5 「創世記」と地質学
付 近代科学とピューリタン主義
著者等紹介
ホーイカース,R.[ホーイカース,R.][Hooykaas,R.]
ユトレヒト大学教授
藤井清久[フジイキヨヒサ]
国際キリスト教大学講師
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