内容説明
「旦那様、そいつの恐ろしいことといったらありませんや。なんだか人間みたいにも見えるんで―。たぶん満月になると、狼に変るんですぜ」ゴダームリから来た男がミスター・ウェルズにそう話しているのを、モーハンダスは部屋の隅でこっそりノートに書きとっていた。モーハンダスはウェルズ牧師の孤児院でラーマといっしょに育ったが、ラーマのようにかっこよく生きていけなかった。そのかわりものごとをよく考え、人にノートに読まれないように暗号文を工夫したりしていた。そしてある日、ゴダームリから来た男のため幽霊を探しに行くはめになった。



