出版社内容情報
以前はタブーだった相続やお墓、エンディングノートについてもオープンに話されることが増えてきました。しかし病気になった時の治療の選択や、最期をどのように迎えるかを考えたり話し合ったりする機会はさほど多くありません。
たとえば、貴方が高齢になって大腸がんの宣告を受けたとします。どのような治療を選択するでしょうか。手術もしくは抗がん剤治療、それとも積極的な治療はせず、緩和ケアを選ぶでしょうか。病気となった時の必要な準備、考えられる選択肢、その選択のあと起きること。それらを知っておくことは、悔いなく人生を締めくくるために非常に重要です。
本書では、旅立ちの事例と専門職や著名人による考え方、知っておきたい情報や用語などを紹介。病気になった後の正確な情報と知識、どのような準備が必要なのかを考えるための高齢化時代に不可欠な一冊です。
編集委員:辻彼南雄, 中島朋子, 河正子, 香川美里, 齋藤正彦, 黒川由紀子,
水田邦雄 国際長寿センター日本(ILCーJapan)代表
【第1章 旅立ちまでの道のり】
ケース1 大腸がん
手術を選択 化学療法を選択 緩和ケアを選択
ケース2 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
在宅酸素療法を選択>再び人工呼吸器をつける選択・人工呼吸器をつけない選択
ケース3 糖尿病
在宅を選択 介護付き有料老人ホームを選択
ケース4 認知症
在宅で独り暮らしを選択>胃ろうを増設する選択・胃ろうを増設しない選択
ケース5 心筋梗塞
サービス付き高齢者向け住宅への入居を選択 在宅を選択
ケース6 脳卒中
脳梗塞を再発 施設入所を選択 在宅を選択
【第2章 知っておきたいことがら】
住まい/医療/介護
生活支援・介護予防
その他の知っておきたいことがら
【第3章 私はこう考える】
養老 孟司 東京大学名誉教授
木村 利人 早稲田大学名誉教授
樋口 恵子 NPO法人高齢化社会をよくする女性の会理事長
辻 彼南雄 ライフケアシステム代表理事/医師
中島 朋子 東久留米白十字訪問看護ステーション所長/看護師
河 正子 緩和ケアサポートグループ代表理事/看護師
香川 美里 成年後見センターペアサポート理事/弁護士
斎藤 正彦 東京都立松沢病院院長/医師
黒川 由紀子 上智大学教授/臨床心理士
国際長寿センター日本(ILCーJapan)[コクサイチョウジュセンターニホン]
少子高齢化に伴う諸問題を国際的・学際的な視点で調査研究し、広く広報・啓発および政策提言を行うことを目的とし、「高齢者を社会の弱者や差別の対象としてとらえるのではなく、すべての人が老いてこそますます社会にとって必要な存在としてあり続けること」を理念に、数々の調査研究、その広報・啓発活動に取り組む。
内容説明
本書は、悔いなく人生を締めくくる「選択」の本です。病気―あなたは、家族は、どんな治療を選びますか。予後―その後の暮らしや介護はどうしたいでしょう。旅立ち―どのように迎えたいですか。
目次
1章 ロードマップ―旅立ちまでの道のり(大腸がん―真理子さんの場合;COPD(慢性閉塞性肺疾患)―健一さんの場合
糖尿病―敦さんの場合 ほか)
2章 知っておきたいことがら(場所;医療;介護 ほか)
3章 私はこう考える(養老孟司(東京大学名誉教授)―人生が読めないのはわかりきったこと。「自分の死」は親しい人にすべて任せるしかない
樋口恵子(NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事長/高齢社会NGO連携協議会共同代表)―私、回復不能、意識混濁の症状の節は、苦痛除去を除き一切の延命治療を辞退致します
木村利人(早稲田大学名誉教授/ジョージタウン大学ケネディ倫理研究所・特任研究員)―充実したいのちの終り。文書での「意思表示」を ほか)
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