出版社内容情報
持続可能な社会を構築するためには何が必要か。ラテンアメリカ諸国で行われているデザイン活動からこれからの社会のあり方を考察する。
ブラジル、コスタリカ、アルゼンチン。これらラテンアメリカの国々はオルタナティブなデザイン活動の先進地域である。
格差や貧困といった問題を抱える不安定な社会であるがゆえに、ラテンアメリカのデザイナーたちは社会変革の意識が強く、NPOや社会的企業活動、社会運動、またソーシャルネットワークなどと結びついたデザイン活動が独自の形で展開されている。
本書は社会に大きな変化を与えているデザイナーたちの仕事を通じて、持続可能な社会の構築のためにデザインは何が出来るのかを示す。
少子高齢化が進む日本において、これらの事例は新しい社会システムをつくる上でのデザイン活動の方向性を考え、デザイナーとNPO、自治体の今後の役割と可能性について明らかにする最新刊。
第1章 新しいフレームとラテンアメリカから考える
モリスの視点に立ち返る/なぜラテンアメリカなのか 他
第2章 ブラジル:デザインと工芸の融合
興隆するデザイン活動/デザインの工芸化と関連する振興政策 他
第3章 コスタリカ:起業するデザイナーたち
求められる国内産業の育成と多様化/ファッションの世界で起業する 他
第4章 アルゼンチン:ソーシャルネットワークを活かす
ネットワークがデザイン活動を変える/文化資本の民主的活用へ 他
第5章 持続可能な社会への変革モデル
デザイン活動から持続可能な循環構造を/政策の独自化・民主化へ 他
【著者紹介】
多摩美術大学絵画科卒業。立命館大学大学院国際関係研究科博士前期課程修了。大阪市立大学大学院創造都市研究科博士後期課程終了。博士(創造都市)。
現在、大阪市立大学大学院創造都市研究科客員研究員。
内容説明
「デザインの力」は社会を変えるか?デザイン活動の役割や可能性を、多様性、市民社会、社会包摂などと結びついたラテンアメリカの事例から読み解く。
目次
第1章 新しいフレームとラテンアメリカから考える(ウィリアム・モリスの視点に立ち返る;学際的理論フレームへ ほか)
第2章 ブラジル:デザインと工芸の融合(可能性と課題の国;興隆するデザインの世界 ほか)
第3章 コスタリカ:起業するデザイナーたち(求められる国内産業の育成と多様化;デザイナーの需要と供給のギャップ ほか)
第4章 アルゼンチン:ソーシャルネットワークを生かす(社会関係資本と文化資本のフレームから考える;経済危機から創造産業振興へ ほか)
第5章 持続可能な社会への変革モデル(デザイン活動から持続可能な循環構造をつくる;デザイン政策の独自化・民主化へ)
著者等紹介
鈴木美和子[スズキミワコ]
多摩美術大学絵画科卒業。立命館大学大学院国際関係研究科博士前期課程修了。大阪市立大学大学院創造都市研究科博士後期課程修了。博士(創造都市)。現在、大阪市立大学大学院創造都市研究科客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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