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角川ホラー文庫
古川

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  • サイズ 文庫判/ページ数 191p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043723010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

一九六〇年代初頭、大阪の下町を流れる「古川」。古川のほとりの長屋では、小学生の真理とその家族がつつましく暮らしていた。しかし、ある嵐の夜、真理の前に少女の幽霊が現れて―。ノスタルジックなイメージに満ちた、「癒し系」ホラー小説。第八回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。

著者等紹介

吉永達彦[ヨシナガタツヒコ]
1958年大阪府生まれ。高校卒業後、デザイン事務所などに勤務。2001年、第八回日本ホラー小説大賞短編賞を「古川」で受賞。現在、広島県在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

真理そら

46
ノスタルジックな癒し系ホラーということだけれど、どちらかというと児童書っぽかった。「古川」と「冥い沼」の2編。川辺と沼のほとりという水辺で少年少女が遭遇する怪しい現象。読み終えて「園まり」の画像を検索した、なるほど若いころは優しそうな美人だ。背中に美しい刺青を入れた竜夫がいい味を出している。大阪が舞台なのに大阪っぽくないのはなぜだろう。2021/11/21

眠る山猫屋

45
再読。なんと懐かしい薫り。とはいえ山猫屋が生まれる直前くらいの時代設定。ザリガニのいるどぶ川とかあったなぁ、川底に白骨はなかったと思うけど。『古川』の少女も『昏い沼』の少年も、とても良い子。核家族(もはや死語?)なんて言葉すら存在していない時代の家族の繋がりが暖かい。特殊学級やイジメも介在しない頃の、貧しくても優しい時代に思いを馳せる。中途半端な部分もあるけれど、この優しさ、大好きです。もう書かれないのかなぁ…。2020/06/03

ミツツ

29
「古川」と「冥い沼」の二本立て。頁を開くと昭和のかほりがまろび出るような、私の世代には懐かしい感触のホラー。2021/01/26

miroku

16
ノスタルジー。怪奇であって怪談にあらず。2017/08/08

かみしの

8
第8回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。ずっとこの文学賞を追ってきましたが、久しぶりに正統派ホラーに出会った気がします。かえって新鮮なくらいです。表題作はよく言えば王道、悪く言えばご都合主義の展開。ちょっと唐突に感じる場面もありましたが、昭和の空気感やほどよい怖さも相まって普通に楽しめました。ただ、併録の「冥い沼」の方が、怪談的要素と“命““家族”というテーマが上手に絡まっていて、好みでした。最近後味の悪いエンタメが流行っていますが、こういうハッピーエンドの小説もやっぱりいいものだと思います。2012/07/28

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