内容説明
夫が失業し、スーパー「フレッシュかねだ」でパートを始めた、セレブな主婦・秋子。しかし、そこは不正の横行するディストピアだった。正義感が強く世間知らずで他のスタッフから浮いてしまう秋子は、大手企業をリストラされ、屈辱に耐えながら働く貫井と心を通わせるようになるが…。
著者等紹介
永井愛[ナガイアイ]
1951年東京生まれ。桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒。1981年大石静と劇団二兎社を旗揚げ。1991年より二兎社主宰。第31回紀伊國屋演劇賞個人賞、第1回鶴屋南北戯曲賞、第44回岸田國士戯曲賞、第52回読売文学賞、第1回朝日舞台芸術賞「秋元松代賞」、第65回芸術選奨文部科学大臣賞、第60回毎日芸術賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mc6ρ助
15
3月に二兎社の公演をみて。中小スーパーがどんなことをやっているか知りたくもないが、ダイハツやトヨタの不正がどこにでもあること、個人がそれに棹さすのは難しいことを教えてくれて身につまされてしょうがない。とはいえいまさら日本から出て行くとか行かないとかのトヨタなお方とか(35年間日本の労働の代価を出し渋って海外に投資したよね)、知らなかったから裏金ドスコイでまとめてしまう(実は憲法ドスコイな、自分の事務所を統制できなくて国政に関れると思う)人々とか、彼らの脳天気さが分からない。2024/07/25
法水
2
先日二兎社での上演を鑑賞した作品。20年前の戯曲だけど、細々とした不正のはびこる様、それに鈍感になっていく様が実にリアル(レジ周りの仕事では有料レジ袋やらキャッシュレス決済やらも入れてほしかったところではあるけど)。「夏の扉」などの替え歌はちゃんと著作権者の許可を得ているのね。2024/01/27
はる熊猫
0
舞台は見てないが、文章だけだと面白さ:どぎつさが3:7ぐらい。食肉偽装の片棒でボーナス8万は、景気良すぎるでしょ。2024/03/13