内容説明
高度成長にともなう都市圏人口の急増への対応策として1960年代に計画された郊外ニュータウンは現在、住民の高齢化・設備の老朽化を迎え危機に瀕している。他方、ニュータウンで生まれ育った世代による新しいまちづくりも各地で始まっている。ここにいたる住宅政策の歴史をふりかえり、世界の郊外住宅地・まちづくりの先例に学びながら、未来のニュータウン像を模索する。
目次
1章 「住宅」政策から「居住」政策へ(大月敏雄)
2章 考現学から考える都市の貧困(黒石いずみ)
3章 郊外に居場所をつくる方法(渡和由)
4章 ニュータウンと官能性(島原万丈)
5章 地域の「質感」としての建築(冨永美保・伊藤孝仁)
6章 ロンドン圏のニュータウンの現在(木下庸子)
7章 パリ郊外の移民(森千香子)
8章 ウィーン:カール・マルクス・ホーフのバルコニー(林恭正)
9章 団地・マンションの再生を考える(田村誠邦)
10章 世界の郊外をとりまく二つのトレンド(服部圭郎)
著者等紹介
三浦展[ミウラアツシ]
1982年一橋大学社会学部卒業。(株)パルコ入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集室勤務。86年同誌編集長。90年三菱総合研究所入社。99年カルチャースタディーズ研究所設立。消費社会、家族、若者、階層、都市などの研究を踏まえ、新しい時代を予測し、社会デザインを提案している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐっち
15
多摩ニュータウンの本屋さんで三浦展さんの本なので、多摩ニュータウンに住む人たちのマーケティング的考察なのかな、と思って手に取ったら、建築関係の人たちの都市計画論、しかも日本だけじゃなくて世界のニュータウン事例も交えたグローバルなお話でした。最後の「ニュータウン世代メンバー・座談会」が期待していた内容に近く、ちょっとほっとしました。アウェー感半端なかったですが、こういう人たちがいろんな取り組みをして、ニュータウンが人気スポットになるのも面白いかなと思いました。2023/01/21
ryoma
0
子供の頃、団地に住んでたのを思い出しつつ、なんとも感慨深かった。入口の画一的・人工的が時を経て、次の世代に移ってきたことで、かつてのベッドタウンと同じ土俵にあがってきた印象もあり。2024/10/17
研修屋:城築学(きづきまなぶ)
0
T図書館から。2023/01/08
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