内容説明
笑わせんな、泣きたいのに、どうかスッキリ泣かせてくれよ…朝日舞台芸術賞グランプリ、読売演劇大賞最優秀作品賞受賞作品。
著者等紹介
永井愛[ナガイアイ]
1951年東京生まれ。桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒。1981年大石静と劇団二兎社を旗揚げ。1991年より二兎社主宰。第31回紀伊國屋演劇賞個人賞、第1回鶴屋南北戯曲賞、第44回岸田國士戯曲賞、第52回読売文学賞、第1回朝日舞台芸術賞秋元松代賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りえこ
15
舞台も観たけれど、とても良く出来た作品。卒業式等で国家斉唱をするかしないか、君が代はどういう意味の歌か。日本人の思想。最後に出てくる聞かせてよ愛の言葉を、大好きな曲です。2016/02/18
ラグエル
11
『君が代』というタイトルの解釈が好感が持てました。さすが校長。片桐先生の国際感覚はいいと思いますが、問題処理方法に疑問を持ちます。拝島、桜庭両先生につきましては、もう、生理的にムリ、としか言えません。生徒のためとか教育的理念とか、そういうのを大人の都合の大義名分にするの、やめてもらえませんかね。過去の記憶を振りかざして、新しい世代に反省とやらを強いるのも、やめてもらえませんかね。……気持ち悪い大人たち。2012/02/24
ばんぶー
1
コメディなのですが、なんだか直に笑えない、ような作りにわざとしてあるのだろうと感じました。視点をかえたり、立場の違うところから、もう一度現象を見てみるということを求められているのだろうか?と思います。舞台でみたいなあ。テーマは今でも全然古くなっていません。というより、先鋭化して、深刻にもなっていると思います。2021/12/24
Hirotaka Koike
1
是非とも一読をお勧めしたいものです。何を歌わせたいかは表紙からわかると思いますが、「君が代」筆者の立場は明白ですが、劇中ではそれを正面から訴えてはいない。ひたすら「違和感」を伝えている。そして、もし知識があるならば、なおさらおもしろいと感じることができる奥深さを持っています。映像でみてみるのが一番ですが、本でも十分に楽しめます。つまり映像・本物はさらにおもしろい。2011/03/20
saksak
1
2008年3月二兎社再演紀伊國屋ホールロビー購入。卒業式、国家斉唱、校長先生、不起立教師。活字だと、このいびつな状況、めくるめく屁理屈の応酬がより鮮明になって、ぐぐっと不気味度アップ。ホラーな喜劇。客席爆笑の渦だった校長の演説なんかが、特に。2010/02/23