内容説明
現存するスタニスラフスキーの著書を読みやすくする枠組みを提供。また、その意味がよりわかりやすくなる補助的情報を補う。さらにスタニスラフスキーが計画途上で終わった一連の本の文脈に沿わせて、それらの著書を位置づける。
目次
序論
1 土台
2 「システム」の発展
3 「システム」を書く
4 身体的行動の方法
5 考えの発展
付録
著者等紹介
ベネディティ,ジーン[ベネディティ,ジーン][Benedetti,Jean]
1930年生まれ。英国とフランスで教育を受ける。ローズ・ブルフォード・カレッジのスピーチ・ドラマ学科にて俳優と教師の訓練を受け、1970年から1987年まで同カレッジの学長を勤める。テレビのセミ・ドキュメンタリーを数多く執筆する。1979年から1987年にかけては、ユネスコ国際演劇協会演劇教育委員会会長。現在、ローズ・ブルフォード・カレッジならびに、クィーン・マーガレット大学カレッジ・エジンバラ校名誉教授
松本永実子[マツモトエミコ]
日本女子大学・お茶の水女子大学大学院・カリフォルニア州立大学大学院修士課程・ニューヨーク市立大学大学院博士課程での演劇の実技・演劇史・理論を学ぶ。1995年より現代演劇協会劇団昂所属、2007年より演劇企画JOKO所属。JOKO演劇学校教務主任。日露演劇会議理事。各地でのワークショップ講師を務め、演出も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
1
タイトルの通り、スタニスラフスキーの入門書としての一冊。スタニスラフスキーの生涯におけるその仕事の変遷がまとめてある。彼のシステムの細かい部分にはさほど触れていないが、それは専門書のページをめくれば良い話。この本は、とかく誤解を受けやすい彼の「システム」、スタニスラフスキーの意志を、その本意を、しっかりと受け止める下地を作るための書であるように思える。自らのシステムに絶えず改訂・刷新を加え続けたスタニスラフスキーの、魂の片鱗に触れる一冊。読んどいて損はないか。2012/01/28
Makoto
0
演劇を理解する糸口は演劇であってはならない気がしてきた。2017/09/27
0422
0
とてもいい。いろいろな分野の研究から技法を追及するところ共感。2015/10/11
阿部
0
ケイティ・ミッチェルの本のなかで紹介されていたので読んだ。ざっくりとした理解だったスタニスラフスキーを、その人生や変遷と合わせて理解を深められた。この本自体は見取り図のようなもので、そのアイディアを深く知るためには『俳優修行』に手を伸ばしていく必要があるんだろう。しかしこうして段階を追って理解を深めていくことは、読書のモチベーションを保つ点でもなかなか良い。2024/02/12