感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
5
美が感覚優位になるのは近代美学の登場の後だが、それ以前の美は理知が優位を保っていた。名は実在を示すのではなく、何かの徴候、暗示、象徴として現われ、それを解く理知がこの宇宙の美を見出すとされた。技法arsとしての技芸artは、知を組み合わせて世界を解読する方法なのである。本書は、中世の美の概念をキケロからフィチーノへと歴史的に辿りつつ、世界を聖書なる「大いなる体系」(N・フライ)として読む時代を浮かび上がらせる。物の実在から離脱するサイバー空間の美も、アイコン(icon)を開くたびに中世化するように思える。2019/01/21
Jack Amano
1
難解でした。流石、ウンベルト・エーコという感想しか書けない。部分的に理解できるが全体観がつかめなかった。本気で時間をかけて読めば何とかなるかとも思います。 ちょっと甘く考えてトライしてしまった。また満を持して挑戦したいと思います。2018/09/30
RYUJI's_Partner(ATM)
0
流石に難解。 ただ、エーコのテクスト論は知っているので、理解の助けにはなった。 またいずれ再読する時には、今よりも理解力が付いていることを信じて読了。2012/03/07
stray sheep
0
横書きゆえの読書のストレスはあれど、それを遥かに凌駕する面白さ(そしてふつうに勉強にもなる)。「現代人が芸術と道徳との齟齬に気づいているとすれば、その理由は、依然として古典古代に由来する倫理感情の評価に、現代的な美学観を一致させることを強いられているからなのだ」。なるほどね。2024/11/15
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