感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小物堂社
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コメントしようがない。 帯で中沢新一が賞賛してるけど、どこが良かったのかしら。2012/05/09
ワタナベ読書愛
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大都会で同性愛と麻薬におぼれる女たちを描いた「女の園」。白痴の母と共に物乞いをしながら旅をする少女が、人間の暗黒面に打ちのめされていく「天と地の間」。いづれも作者本人が、おそらく実際に見聞きした、あるいは幻覚で見た体験を基にしているようなリアルさ。現実と幻覚の区別が曖昧で、いつの間にか向こうの世界にはまっている。豪奢で幻惑的な文章は、極彩色の万華鏡のよう。五感に訴える強烈な力を感じる。性と死が踊る狂乱の世界を悪酔いしながら彷徨う体験ができる稀有な一冊。筆者の圧倒的な表現力と、正気を保つ精神力に慄く。2021/04/10
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- 和書
- 旅路 〈上〉 文春文庫